UA-119493607-1 メチレンブルーの色変化 | らくらく理科教室
  • 都留文科大学の理科教育

ペットボトルを振ると、中の透明の液体が青くなったりまた透明にもどったりを繰り返します。

「解 説」よく観察してみると・・・

「フラスコを使って」
試薬を調整した直後は真っ青で透明な液体、目の覚めるような濃いコバルトブルーです。10秒くらい静かにして待っていると、すーっと色が消えてペットボトル全体は無色透明でクリアな溶液となってしまいます。そこで、ボトルを振って溶液をボトル内の空気と混ぜ合わせるようにすると、またきれいなブルーの液体となります。しかし、やはり数秒経過すると色は消えてしまうのです。操作は、相当な回数繰り返しても同じような色の変化を見ることができるのでマジック的な要素もあります。ボトル内の溶液の水面をよく観察してみますと、空気と接触している界面の部分がほんの少し青くなっているのがわかります。そこでやさしくボトルを振ると、その青みがかった部分が広がっていき、またすぐに色が消えていく様子が見えます。そのことから、空気のある成分と混ざることで青くなり、水溶液内部に色を消す成分があるのではないかということが推測されます。

  1. 酸化還元反応が起こる

色が青になったり無色透明になったりという変化は、メチレンブルーが酸化型(青色)と還元型(無色透明)を行ったり来たりすることによるものです。メチレンブルーは、水に溶けてきれいな青色透明となりますが、還元性を持つグルコースの存在により無色透明となります。しかし、ボトルを振ることで空気中の酸素に触れるため、分子内の水素が奪われて酸化型になって青色になるのです。

  1. 反応速度を決める「温度」と「塩基」

普通の水温では非常に反応が鈍くなり、温度が化学変化に影響を及ぼすということが理解しやすい実験でもあります。また、塩基である水酸化カリウムはグルコースの還元性を高めて、やはり反応を促進する役割を果たします。ただし、温度を上げ塩基濃度を高めた条件で実施すると、溶液が褐色を呈することから、ボトル内ではグルコースが溶存する酸素とも直接反応して酸化されるなど複雑な反応が起こっていることも考えられます。ちなみに、多くの実験書には、丸底フラスコとゴム栓を使った例が紹介されているようですが、手を滑らせてフラスを落下させたり、ゴム栓を押さえずに振ったために塩基溶液が飛び出してしまう危険性もあります。ここで紹介するペットボトルでの実験は、持ちやすく落としても割れない上、キャップがスクリュー式なので安全性も高く、実験容器としてぜひ推奨したい材料です。

  1. 色素「メチレンブルー」

メチレンブルーは色素の一種で、学校教材として扱われることの多い物質です。特に生物分野では、光学顕微鏡で細胞の核を観察するときの染色液(ギムザ染色)としてよく使われています。化学分野でも、吸光度を用いた硫化物イオンの定量分析の他、活性炭の吸着力を調べる実験、最近は光触媒の性能評価物質としても用いられるようになりました。特に、光との反応による光増感作用で活性酸素の一種を発生させるので、消毒・殺菌効果があります。水槽の魚の病気に効果がある薬剤として、ホームセンターなどでも入手が可能です。


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