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マグネシウムと酸の反応により発生する気体(水素)量の測定:化学反応の前後において、質量の総和に変化がないこと、化学反応式の示す物質量の関係が保たれることを簡易的に確認する実験です。

「動 画」実践記録

□マグネシウムリボン約0.15 g(約10 cm)は精秤しておきます。捕集する水素の体積はどうしてもアバウトにはなりますが、反応の前後の物質量の総和を比較する関係上必要な操作となります。

「動 画」実践記録:捕集した水素に点火

□点火のタイミング、炎を近づけ過ぎず、離れ過ぎず。

「解 説」

マグネシウムと塩酸の反応により発生する水素の量を捉えるとこで、化学反応の前後において、質量の総和に変化がないこと、化学反応式の示す物質量の関係が保たれることを確認します。マグネシウムと塩酸との反応においては、塩化マグネシウムと水素が生成します。

Mg + 2HCl → MgCl2 + H2

水素を水上置換で気体として得れば、その際の気圧P、水素の体積V、絶対温度T、気体定数Rから物質量n(=m/M)を求めます。

気体の状態方程式:  pV = nRT

さらに、水素を水上置換で捕集するため水蒸気圧の影響を補正しておきます。外気圧(大気圧 PO )と水蒸気圧( PH2O )、水素の圧力( PH2 )との関係は…

 PO = PH2O + PH2

実際にはマグネシウムの純度や反応効率、発生した水素の純度(水蒸気の影響)などもが影響して、計算値通りにはいかないので、そのあたりを考察の材料とすると効果的な教材となります。


このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。


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