UA-119493607-1 亜鉛メッキと合金(黄銅)の生成 | らくらく理科教室
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いったん溶け出した亜鉛が銅板上で半電池反応により還元されてメッキ層をつくります。さらに、亜鉛メッキした銅板をそのまま火であぶることで、表面に合金の黄銅ができるというもの。亜鉛を銅板表面に還元析出(銀色)させる化学変化と、加熱溶融による合金(金色)の生成を観察します。本物の金や銀が生成するわけではありませんが、メダルカラーの金銀ともとの銅板を並べると壮観です。

「動画」メッキ操作

「動画」メッキ操作

実験プリント版

「実験タイトル」メダル(金・銀)色のメッキ

「サブタイトル」目立つメダル

「学習項目」酸化還元反応 錯イオン 金属光沢 合金

「準備物」「操作手順」WEB非公開

「画像」金銀銅のまさしくメダルカラー

 

「注意事項」

  1. 作業中に水酸化ナトリウムがはねることがある。防護メガネ必須で、決して裸眼では作業しないこと。
  2. 火であぶる際は、焼きすぎないようにし、加熱直後の金属片はかなり熱いので火傷に注意する。
  3. 残った亜鉛粉末を紙ゴミと一緒に捨てると、発火しやすく、大変危険である。水の入ったビンに貯めておき、まとまった量になってから処分する。

「画像」上からは覗いてはいけない・蒸発皿だとかなりアルカリ成分が飛散していることがわかる。近くに、pH紙を置いてみた。

 

「動画」残存物の亜鉛粉末の処理注意!

実験後に残った亜鉛粉末を紙にくるんで放置しておくと、10分程度で着火することがあります。アルカリとの反応で表面の酸化物が溶け去り、反応性が高くなるものと考えられます。この動画では、紙がぬれていても着火しています。ゴミ箱に捨てると短時間に燃え上がることもあり、極めて危険です。金属製の器に入れて完全に酸化させるなどして処理してください。

「画像」かなりの量の亜鉛粉末が出ることも少なくない・そのままゴミ箱に捨ててはいけない!ぬれていても燃え上がることがある・残った亜鉛を集めてみた。すぐ温度が上昇しはじめた・ぬれていてもほぼ確実に発火する

 

 

「解 説」

1.一度溶けた亜鉛が還元されて析出する:両性元素である亜鉛は、塩基である水酸化ナトリウムと反応して酸化され、テトラヒドロキソ亜鉛(Ⅱ)酸イオン [Zn(OH)4]2- を形成します。(①)。同時に、水が還元(②)されて水素が発生しますが、この反応は、強塩基性下であり、水素過電圧が大きいことによりかなり抑えられます。しかし、銅の投入により、未反応の亜鉛と接触することで局部電池が構成されます。。銅板側に電子が供給されるので、水溶液中に存在するテトラヒドロキソ亜鉛(Ⅱ)酸イオン[Zn(OH)4]2-は還元され、そのまま銅板上に亜鉛メッキ層ができる(①の逆反応)というものです。亜鉛と銅のイオン化傾向を比較して、亜鉛が析出することを不思議がる向きがありますが、銅は単に電子の受け渡しの役割を果たしているだけです。

①  Zn + 4OH → [Zn(OH)4]2- + 2e
② 2H2O + 2e  → H2 + 2OH

2.まるで錬金術のよう:銅の表面に析出した亜鉛は銀色に輝き美しい金属光沢を放ちます。亜鉛の融点は約420℃、銅は1083℃と高いのですが、亜鉛のメッキができたところを加熱すると、溶けた亜鉛に固体の銅板の表面の一部が溶け込んで合金ができると考えられています。亜鉛と銅が溶融してできる合金は、黄銅または真鍮(しんちゅう)として古くから知られ、黄金色をしているので、様々な装飾品に用いられてきました。黄銅は、英語でbrassですが、吹奏楽がブラスバンドと呼ばれるのは、使用される金管楽器の素材が黄銅であったことに由来するものです。また、特に金色の光沢を放つので、この実験自体がまるで錬金術のような趣があって…

…省略…

基礎化学実験:NOTE_学生用の一部

「実験理論」

  • 亜鉛の還元析出:[  ]性元素である亜鉛は、塩基である水酸化ナトリウムと反応して酸化され、テトラヒドロキソ亜鉛(Ⅱ)酸ナトリウムイオン [Zn(OH)4]2-を生成(①)する。生じた電子は水分子と反応し、水素が還元されて(②)発生する酸化還元反応が成立する。しかし、銅板を浸すことで未反応の亜鉛側から電子が供給されてくる(局部電池ができる)ため、①の逆反応も起こってしまう。亜鉛も還元されて析出してくるのである。
  • Zn + 4OH⇄ [Zn(OH)4]2- + [   ]
  • 2H2O + 2e → [   ]↑ + 2OH

銅板は単に電子の受け渡しをしているだけで、酸化還元反応には無関係である。また、②の反応は、塩基性が強すぎるため右辺のOHの生成にブレーキがかかりやすい。結果として、①の逆反応が量的には上回ってしまうものと考えられる。

  • 合金が生成する:銅の表面に析出した亜鉛は銀色に輝き美しい金属[   ]を放つ。亜鉛の融点は約[   ]℃、銅は[    ]℃、亜鉛のメッキができたところを加熱すると、溶けた亜鉛に固体の銅板の表面の一部が溶け込んで[   ]ができると考えられている。この合金は、[   ]または真鍮(しんちゅう)として古くから知られ、黄金色をしているので、様々な装飾品に用いられてきた。

「準 備」「操 作」省略

「工夫と注意・片付けなど」

  • 保護メガネ必須
  • 温度計は一度だけ用いるだけで十分であり、使用後すぐに流しで洗浄する。
  • 銅板を火に入れるときは焼きすぎないようにし、手で触らないこと。
  • 出来上がり品をこのプリントにテープで貼り付けること。
  • 水酸化ナトリウム廃液はタンクに廃棄、ビーカー底に残った亜鉛粉末は、水酸化ナトリウム水溶液部分を洗い流した後、指定の金属製容器に廃棄する。

「観察・結果」

  • 水酸化ナトリウム水溶液を加熱する際の温度計の取り扱いは?
  • ピンセットを使い銅片を揺り動かす際の注意点は?
  • 実験操作図説

「考 察」

  • 2.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を30mL調製したい。固体の水酸化ナトリウム何gに水を加えて全体を30mLとすればよいか?
  • 亜鉛が還元されて単体析出する理由は?
  • 銅板の役割は何か?
  • 加熱により生成した物質は何であると考えられるか?
  • 実験後の亜鉛粉末を回収する理由について説明しなさい。

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


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