UA-119493607-1 ブロッコリーのDNAを取り出す | らくらく理科教室
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身近な材料を用いて簡単な操作で、生物のDNAを取り出す実験です。生物としては、身近な野菜であるブロッコリーを使いますが、花芽が小さくたくさん集まっているので、都合が良いのです。

DNAとは、デオキシリボ核酸(deoxyribonucleic acid)の略で、DNAは生物の細胞の核の中にある分子です。その分子は非常に細い(約2 nm)のですが、長さは数㎝にもなる巨大な分子鎖を構成しているものです。DNAは、私たち人間を含め、すべての動植物を構成している細胞に含まれる細胞核の中にあります。細胞が数多く集まっている素材が、それだけDNAが濃縮した状態で得られやすいので、ブロッコリーのように花芽が集中している野菜は好都合なわけです。また、ブロッコリーの食べやすい青々とした花芽部分は、細胞分裂が活発で、まだ細胞が小さくDNAが取り出しやすいということもあります。

抽出液として洗剤を用いる理由は、細胞膜を構成する脂質を溶かして、細胞の中身が出てきやすいようにするためです。また、DNA分子鎖どうしは、同じ電荷で反発しあって水溶液中で安定して存在しています。そこに、食塩のような電解質を加えると、電荷が中和され、分子鎖が不安定になって凝縮沈殿しやすくなるのです。さらに、ろ過によって得られた成分の中のDNAが、エタノールに不溶である性質を利用します。ろ液に無水エタノールを加えると、エタノール中に糸状になって現れてくるのです。しかも、DNAは軽いのでどんどん上方に移動してくるので、繊維状の白いふかふかしたものとして分離してくるのです。分離してきたDNAの集まりは、ガラス棒などで巻き取ることもできます。巻き取ったあとは、サンプル瓶に保管することも可能です。

なお、DNAは非常にもろいので、すりこぎ操作は手短に、抽出後の操作も穏やかにすることが大切です。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作自体に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。

  


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