※学生向けの遠隔授業についての指示は、最後にあります!
備長炭とアルミホイルを用いて電池をつくります。炭内部の微細構造に吸着されている酸素と電解液である塩化ナトリウムの存在も重要です。不要となったアルミニウムが電子の供給源になることの意味についても考える機会とします。
「動 画」備長炭をお湯にいれたら泡がたくさん発生してきた。たくさんの空気を吸収していることがわかる。
「実験テーマ」
炭とアルミホイルで電池をつくる
「目 的」
身近な素材を用いて電池を作成し、電気が取り出せる仕組みについて考える。
「学習項目」
酸化還元 電池 炭化 電気量
「実験概要」
負極:Al→Al3+ + 3e– …①電子放出
正極:O2 + 2H2O + 4e– → 4OH–…②電子受取
両方の電極での反応は…①+②として
4Al + 3O2 + 6H2O → 4Al(OH)3
反応後の炭電極側のペーパー部分で、フェノールフタレインが赤紫色を呈するのは、生成する水酸化物イオン OH– によるものと考えられる。
電気量:Q=It 〔C〕(クーロン)
また、流れた電気がする仕事W〔J〕(ジュール)は、電力P〔W〕(ワット)と時間t〔s〕の積となる。
仕事量:W=Pt=VI〔J〕
アルミ缶1個(約20g)を作るのに40〔W〕の白熱電球を約10時間点灯できるという計算になり、いかに大量の電気が使われているのかが実感できる。
「準 備」
備長炭(約20㎝) 金網 ガスコンロ 針金2本(15㎝程度:炭の太さに合わせて調整) アルミホイル 針金B リード線 キッチンペーパー 約3%塩化ナトリウム水溶液 駒込ピペット ソーラーモータ 電子オルゴール フェノールフタレイン指示薬
「操 作」
「注 意」
「観察・記録」
1.構造解説:全体の構造がわかるように
2.動作~原理解説: 操作によって科学的に どのようなことが起こるのか?
3.観察・結果(気づいたこと・工夫したこと)
「考察・教材研究」
1.アルミニウム缶(13.5 g のアルミニウムが 使用されているとする)1 個をリサイクルし て得られる電気エネルギーについて答えな さい。
(1)1mol の電子が持つ電気量をクーロン 〔C〕で表しなさい。
(2)アルミニウム缶 1 個から得られる電気量 Q〔C〕を計算しなさい。ただし、アルミニウ ムはすべて電気エネルギーに変換できたと 仮定する。
(3)この缶から得られた電気エネルギーで 40 W の電球を何時間点灯させることができ るか計算しなさい。ただし、一定電圧下で安 定して点灯が継続したと仮定し、総電気量 Q 〔C〕は、電力 P (= EI〔W〕ワット)と時間 t〔s〕の積で表す Q = Pt
2.備長炭の果たした役割は何か、説明しなさ い。
3.教育課程上の位置づけ
4.指導上の留意点
◇遠隔授業での設問
◇遠隔授業としての指示:設問の回答をこの下のコメント欄に直接記入しなさい。出席確認機能も兼ねているので、可能な限り各授業時間内に回答すること。また、最初に「5/5・名前(名字のみで良い)」をわかるように記載すること。(内容は自動的に指導者に送られるが公開されない設定になっている)