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炭酸水にブドウやマーブルチョコを入れると浮き沈みを繰り返します。水溶液中から発生してきた二酸化炭素が、ブドウ等の表面に付着し、浮力が大きくなると上昇してきます。ところが、水面にまで達すると表面の泡が離れやすくなるので、その後は降下していきます。これが繰り返されるというものです。

「動 画」ブドウはデラウエアが最良:クエン酸に炭酸水素ナトリウムで発泡~マーブルチョコやミニトマトなども

「動 画」マーブルチョコを用いて

「動 画」グミのエレベーター

こちらは炭酸水を用いずに炭酸水素ナトリウムとクエン酸の中和反応によって二酸化炭素を発生させています。事前に炭酸水素ナトリウム水に浸けたグミを準備します。メスシリンダーのクエン酸水にグミを落とすとグミ内から炭酸水素ナトリウム成分がじわりと染み出てきて二酸化炭素が発生してきます。グミがエレベーターのように上がったり下がったりするというものです。


「解 説」ブドウの動画の始めでは、クエン酸と炭酸水素ナトリウムの反応で炭酸が遊離していく方法を紹介しています。いわゆる弱酸の遊離によるもので、クエン酸の方が炭酸よりも酸が強いので、炭酸塩から炭酸が遊離、溶解度の関係で二酸化炭素が発泡してくるというものです。反応式は…

C(OH)(CH2COOH)2COOH + 3NaHCO3 → C(OH)(CH2COONa)2COONa + 3H2CO3

ブドウが上下するのでメスシリンダーの方が良いのですが、横幅がないとブドウなどがぶつかり合うのと、準備する試薬や炭酸水量が多くなるので、ワイングラスの方が手軽に実践できます。マーブルチョコでもトライしてみましたが、水に触れるとチョコのまわりのコーティングが溶け始めてお互いが粘着してしまうのであまりお勧めできません。小粒ブドウのデラウエアかミニトマトが密度の関係、適切だと思われます。なお、表面に泡が付着して、回転しながら水面に上がってきて、泡が離脱する様子もなかなか見ごたえあります。なお、炭酸水やサイダーを用いる場合は、あまり冷やしすぎると結露して観察しにくくなるようです。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




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