UA-119493607-1 ケミカルフラワー | らくらく理科教室
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樹形をかたどった画用紙などの先に、きれいなクリスタルの房がどんどん成長していきます。確かに何となくホワイトスノーな気分とはなりますが、これは尿素の水溶液が毛管現象により木や紙に浸透して、水分の蒸発により次々と結晶化していく現象です。

実験プリント版

「実験タイトル」結晶の花を咲かせる

「サブタイトル」何となくクリスタルツリー

「学習項目」①  溶解℃ ②再結晶 ③表面張力 ④毛管現象

「準備物」「操作」web非公開

「画像炭や紙など微細な構造を持つ素材が良い

 

 

 

 

「注意事項」

  1. コーヒーフィルターは白色のものを用い、形状は適当に工夫すると良い。
  2. コーヒーフィルターに析出した結晶は壊れやすいので、始めからあまり移動しないで済む場所を選んで操作する。
  3. 湿度が高くなると空気中の水分を吸収して結晶が消えやすくなるので、乾燥した場所に保管する。

「解 説」

  1. 毛管現象による結晶の成長

尿素液に加えられた洗剤(界面活性剤)により表面張力が弱められ、溶液が毛管現象によって松かさやペーパーフィルターに浸みこんでいきます。これらの素材は、微細な構造を持ち表面積が大きいため、水分が蒸発しやすくなります。溶解度の大きい尿素が、大量の結晶となって析出してくるというものです。乾燥しやすい先端部に結晶ができ、そこに重なるように次々と結晶の房が成長していきます。まるで白い花が咲いたようになるので、尿素フラワー、ケミカルフラワーなどとも呼ばれているものです。界面活性剤は水の表面張力を弱め、クレンザーは結晶の核をつくりやすくし、洗濯のりは析出した結晶を壊れにくくするための工夫。スライドグラスに尿素液を滴下して顕微鏡で観察すると、爆発的に結晶化していく様子がわかり興味深いものがあります。実験では、白色結晶に蛍光マーカーで着色していますが、コニファーなどの針葉樹を材料にミニクリスマスツリーを作ったりと、楽しみが広がる実験です。

  1. 身近だが有機化学史上重要な物質「尿素」

尿素 (NH2)2CO は、身近なところでは、乾燥によるひび割れに効くというクリームや肥料に使われ、比較的安価に購入することができます。哺乳類や両生類の尿にも含まれ、成人は毎日約30 gの尿素を排泄しているといわれています。尿素は、水に大量に溶け、20 ℃での溶解度は、108 g/100g水 であり、溶解時には吸熱反応のため溶液が冷たく感じられます。次の熱化学方程式からは、尿素1 mol(約60 g )から、100 g の水が、(15400/4.18)/100 ≒ 36 ℃も温度が下がる計算となります。

 (NH2)2CO + aq = (NH2)2COaq - 15.4 kJ

この吸熱反応は、硝酸アンモニウムと尿素の混合物による携帯用の冷却パックにも利用されているものです。また、1828年に、ドイツの化学者フリードリヒ・ヴェーラーは…

…省略…

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


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