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界面活性剤であるセッケン分子が、油を取り囲んでミセルをつくる様子、牛乳マーブリングができることを観察します。

「動 画」セッケン分子のはたらき

セッケン分子は、疎水性の長い炭素鎖と、その端に親水性の-COONa+を持っています。布に付着した油分にセッケン分子が触れると、そのに疎水部が油に融け込み、親水部は水の方に向けて並びます。次第に、油はセッケンの疎水部に引きつけられ、親水部が周りを取り囲んで球体を構成します。これは、ミセルという球体で、大量の水の中に分散して存在することになります。この状態で、水を注いでやれば、結果として布に付着していた油分を流し去ることになり、これが洗剤による洗浄効果となるわけです。

動画の後半では、牛乳に食紅を浮かばせて、セッケンつけた綿棒でつついています。表面に洗剤が広がると同時に、食紅も一緒に広がるので、ちょっとしたマーブリングを楽しむことができるわけです。特に、牛乳の白に食紅が映えるので、ビジュアル的にも魅力的です。セッケン分子の働きとしては、水の表面(空気との界面)にセッケン膜を張ることで、水分子同士の引き合う力は弱まることになります。

「動 画」石けんの働き参考画像

セッケン分子の広がりで推進力が生まれます。この場合は紙コップを円形に切り出したものを用いて、回転運動を起こさせています。紙コップの内側は撥水加工されているので、繰り返し使用に比較的耐えます。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。

  


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