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温めた牛乳をすりおろした生ショウガに注ぎ込みます。ショウガに含まれる酵素の力で牛乳プリンをつくるというものです。

牛乳にはカゼインというタンパク質がミセルコロイドとして安定して存在していますが、そこにショウガに含まれるプロテアーゼという酵素が作用して、カゼインを分解し始めます。すると、ミセルコロイドとなっていたカゼインが、安定を失い凝集しまうのです。この、プロテアーゼは、タンパク質を分解する酵素のひとつであり、他にペプシンやトリプトファンなどがあります。

ここで作ったショウガプリンですが、形は少しずつ違うものの、世界中に伝統的なデザートとして親しまれてきたものです。もちろん、ショウガの代わりにパイナップルのような果物を用いてもプロテアーゼが働きます。牛乳にレモンなどの酸を作用させて作るチーズや乳酸の働きを利用するヨーグルトも、同類の食品であるといえます。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。

  


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