UA-119493607-1 オランダの涙 | らくらく理科教室
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ガラスを溶かして急冷すると強化ガラスとなりますが、端を折るだけで破裂し粉々になってしまいます。

「動画」ガラスをあぶって溶かす

「動画」強化ガラスとなっている:鉄棒を落としても割れない

「動画」端を折ると簡単に割れる

実験プリント版

「実験タイトル」不思議なガラス『オランダの涙』を作る

「サブタイトル」オランダの涙、知らなんだ!

「キーワード」強化ガラス 偏光

「準備物」軟質ガラス トーチバーナー 300〔mL〕ビーカー 偏光板2枚 タオル 金床 ハンマーペンチ 厚めの透明ビニール

「操作」WEB非公開

「画像」トーチバナーで下方から炎をあてる・ペンチで端を切断すると破裂

 

ガラスは涙型となる・歪みによる偏光が観察される

 

「注意事項」

1.  見学する場合でも防護メガネをすること。

2.  ガラスの破片に注意し、確実に回収すること。

「解 説」

1.  強固かつ脆(もろ)いガラスの生成:強熱によりドロドロに融解したガラスを水中に落とすと、表面が急激に冷やされて涙型のガラス片となります。内部も次第に冷えて収縮しながら固まってくるが、外側がすでに固まっているので、冷えて収縮しようとしてもそれに耐えようとする外側の力の引っ張り合いが起こる。結果として、表面は強化され、内部に向かう強い圧縮の力がかかった状態の大きな歪を残したまま全体が固まることになる。普通のガラスは、表面の引っ張りの力に弱くてすぐにヒビが入るが、この涙型ガラスの表面には強い圧縮力が働いているので、少しくらい引っ張ってもビクともしない。金槌で叩いても簡単には割れないのである。ところが、不思議なことに、涙型の細くなっている端の尻尾部分をペンチで割ると、ガラス全体が爆発して粉々になるという性質がある。尻尾の切断で内部にまで傷が入ることで、強い引っ張り合いの均衡が崩れ、ガラス本体にまでその亀裂の影響が及ぶものと考えられる。この強固かつ脆い性質は、ビルや車で使用されている「強化ガラス」に利用されている。急冷により強固なガラスではあるが、破壊されるときには、鋭利な部分を残さず粉々になるため安全なのである。

2.  オランダの涙:オランダの涙の名は、17世紀中頃、実験で使われたガラスがオランダ製であったことに由来する。この涙型をしているガラスの内部をよく観察すると、真空の泡が残っていることが多い。これは、ガラス表面が急冷によりロックされた状態で、内部への強引な収縮が起こったことによるものである。二枚に重ねた偏光板を使うと、ガラスがきれいな虹色の光を放つ。ガラスは、相当の歪みが残ったまま固まるので、ガラスを通過する光が、場所によるねじ曲がり具合の違いにより干渉縞を生じるのである。また、できたガラスの端の方の扱いには注意を要する。触っただけ端が折れて、ガラスが飛び散ることがある。より安全で扱いやすいオランダの涙の作り方としては、溶融させたガラスを水ではなく、油に滴下して冷やす方法がある。

◇参考:小倉毅『オランダの涙』全国理科教育大会(2007)

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


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