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塩素酸カリウム KClO3 粉末結晶を加熱、融解させたところにマッチの木片を入れると、まばゆい光を発して激しく燃えます。

「動 画」

□火から遠ざけていても激しい燃焼が続く

「解 説」

塩素酸カリウム KClO3 粉末結晶を加熱すると、融解(融点356℃)が始まり、次第に熱分解反応も進行していきます。

2KClO3 → 2KCl + 3O2

そこにマッチの木部を折ったものを投入すると、まばゆい光を発して激し燃焼反応が起こります。塩素酸カリウム KClO3 の熱分解反応によって生成した酸素濃度が高まり、木片自身の温度も十分に高くなっているので、加熱を停止しても反応が継続していくのです。また、燃焼ではカリウムの赤紫色の炎色も観察でき、カリウム自身も燃焼反応の触媒として働くとされています。

なお、この実験は化学マジックの古典的指南書「化学マジック」(LAフォード)で紹介されている定番の実験テーマとして広く知られいます。

※塩素酸カリウム KClO3 は、強力な酸化剤であり爆発の製造にも用いられる物質なので、取り扱いには十分に注意が必要です。特に、学校では演示実験のみにとどめ、特に試験管を用いた場合の使用量は少量(2g程度)にとどめることが望ましいです。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




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