UA-119493607-1 カルメ焼き | らくらく理科教室
  • 都留文科大学の理科教育

レトロな味

「概 要」砂糖を火であぶり、何やら秘密の種を落とすとあわが立ち始め、あまーい香りがしたかと思うとふわっとしたお菓子が焼き上がる…。かつてはどのお祭りでも見られた光景でしたが、他の魅力的な甘味料のパワーに押されてか、ここ最近さっぱり見かけなくなってしまいました。しかし、口にできるお菓子の限られれていた世代の方々にとって忘れられないのがこのかるめ焼き。むかしなつかしレトロな砂糖菓子の味を楽しむ方法です。

「学習項目」熱分解 物質量 化学反応式「動 画」

「注意と工夫」

 

  1. 110℃を過ぎるあたりから粘性が高くなり、かき混ぜる手応えがでてきたら火を弱める。125℃を超えたあたりから慎重に。
  2. 卵白+重曹+砂糖を練って作った「タネ」を入れる方法もある。重曹を同量の卵白で練っておくと、泡立ちが良くなる。
  3. 失敗してやり直すときは、おたまについた焦げをしっかり取り除くこと。

「解 説」
発生するのは二酸化炭素:一般に重曹と呼ばれるものは炭酸水素ナトリウムのことで、容易に熱分解して二酸化炭素と水を発生します。同様なふかふか食品であるパンなどは、酵母菌の発酵による二酸化炭素を利用していますが、こちらは直接的に熱分解を起こさせる化学調理法(?)というところ。加熱すればぶくぶくと泡が出てくるので、手軽なふかふかお菓子作りに重曹は欠かせない材料なのです。砂糖(水)は加熱されるとどろどろになり、粘性が大きくなっていきます。そこで冷却されると、細かい砂糖の結晶化が起こります。この際、炭酸水素ナトリウムが分解し二酸化炭素が発生し、中に空間を持つ構造ができあがるわけです。温度が低いと、どろどろの状態のままで固まらないし、高すぎると今度は結晶化せずにガラス状(べっこう飴はこれ)に固まってしまいます。上手なカルメ焼き作りのコツは、やはり温度が決め手のようです。
なつかしい味?:ある一定の年齢層の方にかるめ焼きについての思い出をお聞きしますと、その甘さへの郷愁以上に、どこか苦々しい味も思い出してしまうものだといいます。あの食糧難の時代の記憶が重なり、とても「むかし懐かしい」という表現は、素直に受け入れられないという方もおられるようでした。ともあれ、人工的な味に慣れきった飽食の時代の子ども達に、素朴な砂糖菓子の味を楽しんでもらう機会としてみてはいかがでしょう。


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