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プラスティック(PET)表面への銀メッキ:基本はグルコースの還元力による銀の析出ですが、金属表面への析出のようには容易ではありません。そこで、PET表面に金属が引っかかりやすいようある種の有機酸やスズイオンによる処理を行います。

※訂正:動画の説明の中で、透過光が青くみえるとありますが、正確には青紫~青とすべきでした。

「動 画」実験講習会の記録

「動 画」完成品

PET上へのメッキ:金属表面への金属メッキは、同じ金属結合による親和性のため容易ですが、プラスチック表面は、静電気的な偏りが小さく金属との親和性が低いのです。そこで、いったんフミン酸のような有機化合物を塗布し、さらに有機化合物と金属の両方に親和性を持つスズSnを付着させておきます。いわゆる、ひっかかり(アンカー)のような役割を持たせることで、プラスチック表面への銀メッキが容易になるのです。

実際には、使用するペットボトルの扱いや表面処理の方法について、面倒な操作が求められます。また、作成直後にボトル内部を洗い乾燥させることで輝きを長く保つ方法など、経験に基づく実験のコツもあるようです。


◇参考:新実験化学研究会,魅せる化学の実験授業,東洋館出版社,2011


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




コメント一覧

返信2019年10月27日 6:05 PM

神奈川県高校理科部会「化学実技講習会」 | らくらく理科教室25/

[…] → ペットボトルの実験内容の詳細 […]

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