折り紙の金紙は、本物の金箔ではないので電気を通しません。銀紙(アルミニウム箔)に黄色い塗料がコーティングされていて、金色に見えているだけなのです。そのコーティングをアセトンで剥がしてみます。表面に銀色のアルミ面が見えてきて、電気も通るようになるのです。
コーティングはがしには、除光液を用いています。
「動 画」金紙・銀紙の導電性~10円硬貨をみがく:模擬授業記録2020.0114
「指導者評」
〇金属と非金属の差異について、身近なものを例示して、最終的に金属の性質や特徴に集約・誘導していく導入とすると良い。
〇全体の進行はスムーズで、実験の机間巡視での指導も適切であった。
〇金紙の塗料をアセトンで落とす作業までのプロセスが唐突で、何のためにその作業を実施するのかポイントがぼやけた。そもそも、金紙や銀紙が金や銀でコーティングされているわけではない、というところはもっと具体的な言及が欲しい。…もし本物の金だったら…?とか
〇アセトンのような有機溶剤の使用については慎重に:開始前に具体的な注意を促すことは必要
〇10円硬貨を磨いて光沢を観察:そもそも硬貨の汚れとは?磨き粉の成分とその働きについても、生徒が中学1年生相当であることに配慮を!
理科教育法指導案
<略案:1年_単元2 金属と非金属〉 M
学習過程 | 学習活動 | 指導上の留意点 |
導 入
5分 |
1.前回までに学習している内容を復習する。
・金属光沢をもつ ・電気をよく通す ・延性 ・展性 ・熱伝導 ・金属と非金属 |
1 前回学んでいるので、質問をして班ごとに答えさせる。教科書75p
要点を板書 ・金属は5つの性質を持っています。覚えていますか? ・性質の有無で物資値は何と何に分けることができますか? |
展 開
20分
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1.『金属と非金属を身近なものを使って体験してみよう』
金色銀色の折り紙をテスターで測り、金色の折り紙を除光液で銀色にした後、再度電気が通ることを確認。 結果を言う。 2.次に、金属光沢を10円玉を使って磨くことで体験する。 綿棒を使い、10円玉の汚れを落とし、光沢が出るまで磨く。 光沢が出ることを確認する。 |
準備物
折り紙(金銀)テスター ティッシュ 除光液 ボトル 10円玉 ピカール 綿棒 プリントなどは用意せず、この授業では金属の性質を体験する。 折り紙の金銀を用いて金属の電気の伝導性を検証する。 テスターの使い方を指導。 操作後、金色の折り紙で電気が通ったかどうかを聞く。 全体は落とさず真ん中のほうだけ金色にして、電気が通る場所とそうでない場所を明確にしながら検証する。 1班に検証結果を聞く。 あらかじめ用意した10円玉を使用する。(10円玉は配布) |
まとめ・片付け
5分 |
1.検証結果
金属の性質を理解する。 2 片付け 3次時の説明 |
1.伝導性と光沢を見ることができたかを確認。
2.廃棄物・返却物等 前にあったものは元に戻す。 金属をどのようにして見分けるかという授業を行うことを言う。 |
理科教育法「1年化学」p73:金属と金属でない物質のちがい
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。