※遠隔授業が途方もなく予想よりも長い期間に渡り、不本意な状況が続いています。いずれ状況が好転することを期待しつつ、引き続き取り組んで下さい。なお、特に5/12・19の指示に応えていない受講者が数名いるようです。至急対応してください。
次の内容は、教科書『中学校学習指導要領解説 理科編』の第1章 総 説 〇1 改訂の経緯及び基本方針「改訂の経緯」に関するものです。これらを読み、各設問に答えなさい。(これらはすでにWEBサイトにリンクしてあったPDFファイル 理教法概論p2にも掲載)
1.改訂の経緯及び基本方針
(1)改訂の経緯:厳しい挑戦の時代に突入…
①生産年齢人口減少:就労人口が大幅減少することで産業が衰退し、税収の低下によって国家サービスが行き届かないようになるのではないか?
②グローバル化が進行し国際ルールが浸透、日本のこれまでのやり方を国際常識に合わせていく必要性が高まっていくのではないか?
③社会構造の変化:少子化が進行し、学校・家庭・地域社会が大きく変化し、教育力が低下していくのではないか?
④雇用環境:ひとつの組織に一生勤めたり、その中で安定した年功序列が当たり前の社会が大きく変化していくのではないか?
⑤技術革新:これまで全世界で圧倒的な技術力を誇っていた日本は窮地に立たされていくのではないか?
⑥国際情勢:国家としての成長力・競争力が失われ、日本の国際的な地位が低下していくのではないか?
◇遠隔授業としての設問:『日本の衰退と理科教育』
日本の経済力(GDP)は、90年代には全世界約200カ国中トップのアメリカに迫る2位であったが、2000年代に入って急減速した。特に、その成長率は、何と150位くらいにまで転落するという世界史上例のない衰退ぶりである。この原因として、理科教育の衰退も大きく影響したのではないかという意見がある。こういった意見について、改訂の経緯の①~⑥の解説を踏まえ、自分の考えを字数300文字以内で述べなさい。なお、この設問には明白な正解はないので、例1・2を参考に、ようにぶっきらぼうで批判的な書き方や自分の体験を含めてもかまわない。「自分の考え」を述べなさい。
例1:学校教育現場での、理科教育への国民の関心が薄れ、理科予算もどんどん減らされてきたからではないか。学校の先生たちもめんどくさがって、実験や動植物を育てるとか自然に触れる機会も減ってしまった。暗記科目の方が、簡単で安上がりだし、勉強する側にもウケが良い。そういえば、教員志望の人には、理科が苦手な人が多いという印象が強い。こんなんで理科好きな子どもが育つと考える方がおかしい。結果として、科学技術が低下、生産力も失われて、日本全体の成長が止まってしまったのではないか。(232文字)
例2:成長著しいアジアや北欧諸国の理系大学進学率は極めて高く(日本は急速に低下し現在約20%)、その社会的な評価も高い (中国の官僚は99%が理系大学出身者) 。これは、日本が一時期経済的に豊かになり過ぎて、地味な技術や生産に感心を持たなくなったからに違いない。かっこよさげで手っ取り早くお金儲かりそうな英語や経済の方面に向かう方が良いと考える人が増え、マスコミや学校の進路指導、親の希望もそういう傾向が強まった気がする。結果として、基本的な技術からハイテク分野での競争力が失われることになったのではないか。(246文字)
◇遠隔授業としての指示:回答をこの下のコメント欄に直接記入しなさい。出席確認機能も兼ねているので、可能な限り各授業時間内に考えをまとめて回答すること。最初に「6/2・氏名」をわかるように記載のこと。(内容は自動的に指導者に送られるがすぐには公開されない設定になっている。ただし、数日内に名前をぼかして公開する予定。)