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酸素濃度の高い環境下では、線香の小さな火が大きな炎となったり、スチールウールも激しく燃焼します。線香花火のような火花が観察できますが、スチールウールが燃え尽きるてしまうと、針金自身が燃え始める場合もあります。

過酸化水素水が水と酸素に分解する反応式は…

2H2O2  → 2H2O  +  O2

常温ではゆっくりと分解反応は進行しますが、酸化マンガン(Ⅳ)やヨウ化カリウムのような物質が加わると、それらが触媒として働き、加速度的に反応速度が増大します。発生した酸素は、集気びん中に溜まっていくので、酸素濃度の高い状態ができます。線香の小さな火を差し込むと、「ポン!」という音ともに、大きな炎となって燃え上がります。また、スチールウールも用いますが、スチールウール自体が表面積の大きい素材なので、通常の酸素濃度下でも燃やすことができます。しかし、酸素濃度の高い集気びん中では、激しい燃焼反応を起こし、スチールウールが赤々と溶けて球状にまとまりながら火花を散らして燃えていきます。まるで線香花火のようですが、酸素の残存量によっては、スチールウールが燃え尽きたあと、針金自体が燃え始めることもあります。

◇理科教育法:2年化学p45:物が燃える変化


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




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