「模擬授業記録」燃やす時に酸素が使われるかどうか、反応前後の物質の性質、スチールウール(鉄)を燃やしたときの質量の変化を調べました。
<指導案:2年_単元1「化学変化と原子・分子」_物が燃える変化p50->
【本時の展開】
学習過程 全50分 | 学習活動 | 指導上の留意点 |
導入 5分 | 単元1第3章の開始であることの確認。 今回は、物が燃える変化について勉強すると示す。 p50の図1の写真を見て、このような違いが起こる理由を考える。実験プリント準備 | 1.今回の授業からテーマが変わる。 授業の入りとして、「物が燃えるとはどういうことだろうか」と問いかけを行う。ただし、問いかけにとどめる。 2.時間をあまりかけない。 →班で考えさせ、班単位で指名する。 |
実験 35分 | 1.実験のねらい:鉄を燃やしたときの変化 2.実験操作の概要・注意点の指導 (1)火気使用:スチールウールを燃やした時 (2)燃やす前と後の性質を比べる時 (3)うすい塩酸の取り扱い (4)火のついたスチールウールに息をふく:ガラス管の取り扱い 3.生徒実験 (1)生徒グループ内での役割確認 (2)机上整理・実験器具・試薬配布:準備完了次第開始 (3)実験室内巡視:火気使用 観察事項 (4)実験操作終了の指示 4.観察記録の確認 5.考察:協議・意見交換 | 1.燃やす時に酸素が使われるかどうか、反応前後の物質の性質、スチールウールを燃やした時の質量の変化を調べる。 2.指さしで示しポイントを絞る。 (1)集気びんが熱くなるので火傷に注意する。 (2)じゅうぶんに冷めてから、手で触る。 (3)取り扱いにはじゅうぶん注意させ、手や皮膚、衣類についた場合は、大量の水で洗い流す。 (4)ガラス管を近づけすぎない。ガラス管をくわえたまま息を吸わない。 3. (1)観察は全員・操作を継続する人と記録する人はっきりと分ける。 特定の人に役割が集中しないように。 (2)事前に各班に準備させるのではなく、教員が机上に準備しておいたものを生徒が受け取りに来る形式。 (3)進行状況把握:生徒のイスや服装、机上の整理状況などにも注意をはらう。 気づいたことは他の生徒にも聞こえるように全体に向けて指導する。 (4)実験器具類は、観察・考察時に必要なため、危険性の高いもの以外は残しておく。 観察結果:表にまとめる 実験操作担当生徒は記録が不十分な傾向がある。 → 記録担当に指示 観察結果をもとに明らかになったことをまとめていく。 グループ内で意見交換を通じて、まとめていく形が望ましい。 |
まとめ・評価・片付け 10分 | 実験プリントの酸化と燃焼の部分を記入 まとめ:反省点 片付け指示 | 考察が終わった人から取り組む。 班単位で指名して穴埋めの部分を答えてもらう。 実験全体の評価として、良い点反省点を挙げる。 →実験プリントの記入が疎かになっている生徒が出ないようにする。 洗浄・廃棄物・返却物・机上整理・火気等最終確認 →片付け終了したところから着席させる。 |
酸化物 |
酸素 |
物質 |
考察 P53 ○酸化と燃焼 酸化鉄 酸化 酸化物 燃焼 |
P50〜 物が燃える変化 P50 図1 なぜこのような違いが起こるのか? |
【板書計画】
【実験プリント】
実験:鉄を燃やした時の変化
教科書p51
実施日時: 天候 気温
年 組 番 班 氏名
「実験目的」
燃やす時に酸素が使われるかどうか、反応前後の物質の性質、スチールウール(鉄)を燃やしたときの質量の変化を調べる。
「準 備」
スチールウール 酸素ボンベ バット ピンセット 豆電球 クリップつき導線 うすい塩酸 試験管 乾電池 集気びん アルミニウムはく ストロー 電子てんびん チャッカマン ガスコンロ 燃焼さじで作った台
「実験操作」
1.酸素が使われているか調べる
(1)バットに水を張る。
(2)集気びんに酸素をじゅうぶんに入れる。
(3)別の人がスチールウールにチャッカマンで火をつけて、(2)の集気びんをかぶせて、観察する。
→集気びんが熱くなるので火傷に注意する。
どのような現象が観察できたか |
2.燃やす前の物質と燃やした後の物質の
性質を調べる。
燃やしたスチールウールと、燃やす前のスチールウールそれぞれ豆電球とクリップつき導線を使って電流が流れるかどうかを調べる。
燃やしたスチールウールと、燃やす前のスチールウールそれぞれ触り、手触りの違いをを確認する。
→じゅうぶんに冷めてから、手で触る。
試験管に3%の塩酸2本用意する。
それぞれの試験管に燃やす前のスチールウールと燃やしたスチールウールを入れて観察する。
→万が一、手や皮膚、衣類についた場合は、大量の水で洗い流す。
燃やす前 燃やした後 |
燃やす前 燃やした後 |
燃やす前 燃やした後 |
3.燃やす前と燃やした後の質量を比較する
(1)燃やす前に、スチールウールの質量をはかる。
燃やす前の質量 g
(2)スチールウールにガスコンロで火をつける。
(3)ストローを使って火のついたスチールウールに息をふく。
→ストローを近づけすぎない。ストローをくわえたまま息を吸わない。
(4)冷めてから、燃やした後の物質の質量をはかる。
質量はどのように変化したか |
燃やした後の質量 g
4.観察と実験結果のまとめ:班内で確認してプリントに記入
5.考 察(次の各点について、その理由とともに考えを述べ合う。協議のプロセスを大切にしつつ、その結果をまとめる。)
(1)鉄が燃えた後にできた物質は、鉄と同じ物質と言えるだろうか。
(2)鉄が燃えることで、鉄と酸素はどうなった言えるだろうか。
○酸化と燃焼(p53)
実験で鉄を燃やした後の物質は、鉄と酸素が結びついてできた[ ]という物質である。このように、物質が酸素と結びつくことを[ ]といい、酸化によってできた物質を[ ]という。鉄や木が燃えるときのように、物質が、熱や光を出しながら激しく酸化されることを、特に[ ]という。
6.片づけ
(1)廃棄・洗浄・返却するものの確認
(2)火気器具類の安全確認
7.反省・感想