塩素酸カリウム KClO3 粉末結晶を加熱すると、融解(融点356℃)が始まり、次第に熱分解反応も進行していきます。
2KClO3 → 2KCl + 3O2↑
そこにマッチの木部を折ったものを投入すると、まばゆい光を発して激し燃焼反応が起こります。塩素酸カリウム KClO3 の熱分解反応によって酸素が生成し、木片自身も十分に温度が高くなっているので、加熱を停止しても反応が継続していくのです。
「動 画」木片が輝くように燃える
なお、燃焼ではカリウムの赤紫色の炎色も観察でき、カリウム自身も燃焼反応の触媒として働くとされています。
※塩素酸カリウム KClO3 は、強力な酸化剤であり爆発の製造にも用いられる物質なので、取り扱いには十分に注意が必要です。特に、学校では演示実験のみで、使用量も少量にとどめることが望ましいです。
「テーマ」塩素酸カリウムの熱分解反応と物質量
「サブテーマ」( ):輝く火薬
「キーワード」化学反応式 燃焼反応 物質量 反応速度
「準 備」試験管ばさみ 塩素酸カリウム0.5g マッチ
「操 作」
「注意と工夫」「片づけ」
「確認演習」
発生する酸素の物質量n〔mol〕
n=m/M |
質量m〔g〕
m=n×M |
分子(粒子)数N〔個〕
N=n×NA |
体積v〔L〕
v=n×22.4 |
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作自体に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。