ラムネの主な材料は、粉砂糖・クエン酸・炭酸水素ナトリウム(重曹)です。口の中でしゅわしゅわーっとなると同時に、ヒヤッと感じるのは、発生する二酸化炭素が関係しています。
□中和反応よりも二酸化炭素の発泡の影響が大きいようです。
「解 説」
クエン酸と炭酸水素ナトリウムの中和反応は…
C(OH)(CH2COOH)2COOH + 3NaHCO3 → C(OH)(CH2COONa)2COONa + 3H2CO3
弱酸の炭酸H2CO3が遊離する反応で、この反応自体は発熱反応です。しかし、発生した炭酸H2CO3は、容易に水と二酸化炭素に分離してしまいます。
H2CO3 → H2O + CO2
こちらの反応が大きな吸熱を伴い、中和熱を上回るため、結果、全体としては吸熱となり、口の中でひやっと感がするわけです。
「グラフ」温度センサー取得データ
「実践記録」ラムネを作ってみた
◇参考:山田暢司「半透膜を通して移動する水」理科教育ニュース 2010.11.18
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。
◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)』