乾電池をスチールウールに押しつけると、いきなりオレンジ色の炎が出て燃え始めます。大きな炎が出るわけではないですが、少しずつ全体に伝播していきます。派手さはないですが、線香花火のような味わいのある化学反応です。
スチールウールは細かな鉄線の集まりで、表面積が大きいためより酸化反応が起こりやすくなっています。ホカロンの鉄粉が、空気中の酸素濃度程度でも発熱反応を起こすのと同様です。この実験では、9V乾電池を用いていますが、モーターなどの抵抗を用いず直接金属線に接触させているので、大きな電流が流れてしまいます。また、スチールウールは細線で抵抗が大きいため、その部分で熱エネルギーが発生しやすくなり、高温に達することで鉄の酸化燃焼が起こるのです。
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。