飽和塩化ナトリウム水溶液に金属ナトリウムを入れると塩化ナトリウム結晶が析出してきます。また、アンモニア水に炭酸アンモニウムを投入すると塩基性が弱まります。これらは共通イオン効果によるものです。
「解 説」
飽和塩化ナトリウム水溶液に金属ナトリウムを入れると、ナトリウムイオンが共通イオンとなって塩化ナトリウムの電離平衡が左に移動。塩化ナトリウムが結晶となって析出してきます。
NaCl(固) ⇄ Na+ + Cl–
2Na + 2H2O → 2NaOH + H2↑
NaOHは電離してNa+の濃度が高まり、共通イオン効果によって平衡は左に移動します。NaClが溶解度に達し白濁が観察されるのです。
同様に、アンモニア水は次のように電離しています。
NH3 + H2O ⇄ NH4+ + OH– ここに炭酸アンモニウム(NH4)2CO3を加えると、アンモニウムイオンNH4+濃度が高まり、共通イオン効果によって、平衡は左に移動します。すると塩基性が弱まりフェノールフタレインの赤紫色が消えるというものです。
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◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)』


