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「模擬授業_実践記録」浮沈子と浮力:2019.11.12 S君による模擬授業

〇導入:板書掲示板を作成してきたのはgood。

〇実験の説明時:さすがに操作全部を説明するのは無理では?

〇実験時:座って作業か立って作業かの指導も。

〇進行:グループによって進行具合に大きな差が出ていたので、進行の早いグループへの指示も。

〇起立・礼はよかった。

〇最後のまとめ板書は、いくら何でも長すぎでは?

〇時間大幅オーバー…タイムキーパーは必要。

〇片付け:生徒に可能な限り片付けをさせる計画で。リサイクルできる教材なので生徒に洗浄させるくらいは全部やってもらうと良い。

〇指導案は大変良くまとまっていた。


「指導案例」学生による原案を掲載:一部省略

理科教育法指導案

日 時  令和元年 月 日(火) 5校時 16:20~18:00

場 所  都留文科大学S2教室

生 徒  都留市立文科中学校2年1組32名(男17・女15)

指導者(実習者)  都留文科大学2年 S

指導教員 都留文科大学 山田 楊司 印

  • 題材名 生徒実験「浮力の特徴と浮沈子」
  • 単元観 物体に力を働かせる実験を通して、力の働きや規則性を見出し、力に関する基本的な性質や働きを理解することが必要である。またこの単元を通して力に関する観察、実験の技能を身につけることもまた必要である。
  • 題材の目標 ボトルの押し方の違いによって動きを変える浮沈子を製作・使用することで、なぜそのような違いが生じるのかを考察し、水圧と浮力、重力の関係についての理解を深める。
  • 生徒の実態 このクラスは、よく知識を吸収することができ、テストでも一定の点数を取ることができる生徒が多い。一方、学習した内容を応用・活用することに関しては、まだ発展途上にある生徒が多い。そこで、本時では生徒の知識を活用する力を伸ばす一助を担うべく、前時で学習した内容を分かりやすく応用できる内容を扱う。
  • 題材指導計画:第3章 力の世界p183~187
    • 水中で働く力:授業1
    • 浮力:まとめ1
    • 浮沈子と浮力:本時1            以上 計3時限
  • 本時の目標 前時の実験・まとめを経て、水中で物体が上向きに受ける力のことを浮力ということを学んだ。また、物体の水中にある部分の体積が増すほど浮力が大きくなることや、深さに関係しないといった浮力の特徴もまた学習した。本時では浮沈子について前時で学習したことを利用して考察することで、水圧と浮力、重力の関係についての理解を深める。
  • 本時の展開 (次ページ参照)
  • 本時の評価 (3ページ)
  • 準備物等 授業プリント
  • 参考・引用

・学習指導要領(平成29年告示)(文科省)

・岡村定矩 他50名,新編 新しい科学1,東京書籍株式会社,平成27年,pp.183-187.

・新編 新しい科学編集委員会・東京書籍株式会社編集部, 新編 新しい科学1 教師用指導書 指導展開編/観察・実験編, 東京書籍株式会社, pp.307-311.

・NGKサイエンスサイト,日本ガイシ,site.ngk.co.jp/lab/no154/exam.html(2018.8月現在)

【本時の展開】

学習過程 50分 学習活動 指導上の留意点
提示・導入 5分 1.発問:『前の授業の実験で分かった浮力とは何ですか。また、浮力の特徴は何ですか。』

2.浮沈子の見本を見る

3.授業プリント準備

1.浮力…物体が水中で上向きに受ける力

特徴…物体の水中にある部分の体積が増すほど浮力が大きくなる。浮力の大きさは深さに関係しない。

2.浮沈子の見本を見て浮沈子の大まかなイメージをつかむ

制作・使用20分

 

1.浮沈子制作のねらい:浮力について理解を深める

2.浮沈子制作の概要・注意点の指導

(1)浮沈子本体の制作

(2)沈むしょうゆ入れと浮くしょうゆ入れの調整

(3)浮沈子をボトルに入れる

3.生徒実験

(1)ボトルの広い面を押す

(2)ボトルの狭い面を押す

(3)実験室内巡視:観察事項

(4)実験操作終了の指示

4.観察記録の確認

5.考察:協議・意見交換

1.浮沈子は浮力を利用したおもちゃであることは明らかにしておく。

2.指さしで示しポイントを絞る。

(1)斜めに切ったストローを使って、2つのしょうゆ入れに砂を入れる ※見本を制作しておく

(2)水を満たした容器内で浮き沈みを確認しながら砂の量を調整する

※砂の量で大まかに調整し、空気の量で細かく調整する

(3)ボトルには空気が残らないように水をいっぱいまで入れる。ボトルの首に浮沈子が入り込まないように丸めたアルミホイルを詰める

・空気を含まないように水はゆっくり入れる

・ボトルに気泡がついたときは、ボトルをたたいて取り除く

・ボトルは断面が楕円に近い平らなものを使用する

3.

(1)浮いている浮沈子が沈み、手を離すと浮き上がる。

(2)沈んでいる浮沈子が浮き上がる。手を離すと沈む。

※(1)の浮沈子より最初の動きがゆっくりしている

(3)進行状況把握:生徒のイスや服装、机上の整理状況などにも注意をはらう。

・気づいたことは他の生徒にも聞こえるように全体に向けて指導する。

・必要に応じ演示指導

・グループによって作業進度に差が生じる。状況を見ながら、観察記録の確認に移っていくよう指示する。

完成した浮沈子は、観察・考察時に必要なため、それ以外は片づける。

4.観察結果:授業プリントに記録する

5.観察結果をもとに明らかになったことをまとめていく。

グループ内で意見交換を通じて、まとめていく形が望ましい。

まとめ・評価・片付け

10分

1.実験結果発表

2.まとめ:反省点

3.片付け指示

4.着席確認

1.グループごとに発表

(1)なぜそのようになったのか考察も発表

(2)一定の結論にもっていく。

2.実験全体の評価

(1)良い点反省点を挙げる。

(2)実験プリントの記入が疎かに

なっている生徒が出ないように。

3.洗浄・廃棄物・返却物・机上整理

 

8.本時の評価

 


<実験プリント> 浮力の特徴と浮沈子

月  日(  )1年2組 番号(      )(  )班 氏名         

実験目的 ボトルの押す位置によって浮く浮沈子と沈む浮沈子がある理由を考える。(教科書p187参考)

準備 しょうゆ入れ×2、ストロー、砂、水、水を入れる容器、プラスチックボトル、

アルミホイル、トレイ

操作

  1. ストローを使って2つのしょうゆ入れに砂を入れる。(全体の3/4くらい)
  2. A、Bの2種類の浮沈子を作る。

水を入れた容器内でふたを閉めたしょうゆ入れを入れて浮き沈みを見る。

しょうゆ入れのふたを緩め、側面を指で押して空気を抜いて、重さを調整する。(うまくいかないときは砂を出し入れして調整しよう。)

  1. ボトルに水をいっぱいまで入れてから2つの浮沈子を入れる

※空気を含まないように水をゆっくり入れる。

※ボトルに気泡がついたときは、ボトルをたたいて取り除く。

  1. ボトルの首の部分に丸めたアルミホイルを軽く詰めて、ふたを固く締める。
  2. 片付け(浮沈子以外)

ボトルの広い面、狭い面を押してみよう!

 

考察(ボトルの押す位置(広い面、狭い面)によって浮く浮沈子と沈む浮沈子がある理由を考えよう)

結果(イラストも描いてみよう)

 

まとめ

 


コメント一覧

返信2019年12月3日 4:47 PM

くろ、ささこ24/

板書がんば! 深海だとどうなるのか気になった

返信2019年12月3日 4:46 PM

JOKER24/

計画自体はよく練られていて良かった。 実験をして原理が分かりにくいのでもう少し中学生にわかりやすい説明を考えると良いと思う。

返信2019年12月3日 4:44 PM

にしもと24/

浮沈子が完成した時の感動は大きかった。 すごい!とは思った。 ただ、なぜそうなるかという説明がもう少し丁寧だと良いと思った。 私たちでも理解できるかできないかくらいのレベルだったので、説明を工夫したほうがいいと思う。

返信2019年12月3日 4:44 PM

Hatake24/

板書の内容を予め紙に書いておくことは、時間削減にも繋がってとても良かったと思います。また、とても分かりやすかったため、まとめの部分も紙に書いて貼る形式にした方がまとまりが出る気がします。

返信2019年12月3日 4:43 PM

ひろ24/

ペットボトルの体積が変わるところが盲点でした。面白い実験でした。

返信2019年12月3日 4:43 PM

かつ24/

浮沈子を水圧の勉強の最後として扱うのは集大成な感じでよかったと思う。 説明は内容が難しいので、全体が理解できるような説明があったら生徒もしっかりと覚えてくれそう。

返信2019年12月3日 4:42 PM

mura24/

原理の解説を考えるのは確かに大事ですね!

返信2019年12月3日 4:39 PM

mura24/

教材が面白く、熱中して取り組めた。 前もって白い紙に書いてあるのが良かった。 仕組みは文字だけだとわかりにくいので図があると確かにわかりやすい。

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