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「学生模擬授業指導案」

◇授業研_指導案_1年「物質の姿と状態変化_蒸留によるオイルの抽出」

<理科学習指導案>

日 時  令和4年11月28日(火) 4校時 11:50~12:40

場 所  都留市立文科中学校理科室

生 徒  都留市立文科中学校1年1組14名(男7・女7)

指導者(実習者)  都留文科大学3年 教育実習生  

指導教員 都留市立文科中学校 教 諭         印 

  • 題材名 演示実験「蒸留によるオイルの抽出」
  • 単元観 身の回りの物質についての観察、実験などを通して物質には密度や加熱したときの変化など固有の性質と共通の性質があることを見出し理解する必要がある。また、状態変化について混合物を加熱する実験を行い、沸点の違いによって物質の分離ができることを見いだして理解させることが必要である。
  • 題材の目標 蒸留の実験を通して沸点の違いを利用して混合物から物質を分離できることを確かめる。  
  • 生徒の実態 このクラスでは、実験には積極的に参加する生徒は多いが実験結果からわかったことをまとめたりや考察をまとめたりすることが苦手な生徒が多い。そこで、演示実験を行うことによってグループ内で話し合う時間を十分に確保し一人ひとりが実験結果に関する考えを持てるようにする。
  • 題材指導計画:第4章 物質の姿と状態変化 p 117~133
    • 物質の状態変化:1
    • 実験:ロウの状態変化と体積・質量に変化、実験のまとめ:3
    • 実験:状態変化が起こるときの温度と蒸留:2
    • 演示実験:蒸留によるアロマオイルの抽出:本時1

                      以上 計7時限

  • 本時の目標 乾燥したラベンダーを使用し、香りの成分を蒸留によって取り出す。
  • 本時の展開

指導案末に記載

  • 本時の評価
  • 準備物等

【実験の事前準備】

・蒸留の実験器具を組み立てておく

・ワークシート(別紙)

10.参考・引用

・中学校学習指導要領解説 理科編 (文部科学省),pp.35-39.

・中学理科ポイントまとめと整理https://chuugakurika.com/2018/01/07/ 2022年11月現在)

・Tea–treeの森 https://www.t-tree.net/seiyu/b_1_ 2022年11月現在)

【本時の展開】

学習過程 50分学習活動指導上の留意点
提示・導入 10分前回の復習 「混合物の分離の実験」⇦蒸留 沸点の違いから加熱することによって分離された物質の性質を知ることができた ※水とエタノールの温度変化の例         ・蒸留について確認する (前時の実験の復習)    前時に行った実験からわかったことをまとめ混合物の分離についてまとめる   ※教科書P128の『水とエタノールの温度変化の例』の図を提示しながら水とエタノールの沸点の違いを確かめる   ○蒸留についての動画を流す キーワード ・蒸留 ・状態変化 ・沸点
実験 30分    本時の実験内容を知る 【蒸留によるオイルの抽出】 ・実験器具の説明 ・実験方法 を知る             3.演示実験 【蒸留によるオイルの抽出】をみる ・蒸留によって混合物(水と植物油)が分けられ凝縮しアロマオイルが抽出できることを知る           4.確認問題:グループワーク   (ワークシート)      ○前時の実験との繋がりを明確にする。また蒸留によって取り出されたものが身の回りにあることを理解させる ・演示実験であるため実験内容や実験方法をより分かりやすくするため組み立てておいた実験器具を使って実験の流れを詳しく説明する。     (実験の事前準備) 演示実験   実験の過程で起こっている状態変化について説明を加えながら実験をする ・状態変化 ・沸点 ・融点 ・蒸留   グループで話し合って今回の実験でわかったことをまとめられているか確認する。蒸留についての実験や動画を見て今回の単元を理解しているか確認し、できていない場合は個々に支援する
まとめ・評価・片付け 10分5.まとめ ワークシートの確認 グループの中の代表の人が黒板に答えを書く 全体の答えを確認する      キーワードを確認する    

【実験プリント】

演示実験1:蒸留によるオイルの抽出  教科書p 131〜133

実施日時:     天候   気温  

 年 組 番 班 氏名        

「実験目的」乾燥させたラベンダーを使って蒸留によりアロマオイルが取り出せることを知る。その中で蒸留の仕組みを考え、どのような過程を経て抽出できているのかを考える。

前回の復習

「蒸留とはどんな実験?」動画視聴

キーワード

「準 備」

三角フラスコ、ガスコンロ、枝付きフラスコ、リービッヒ冷却器、スタンド、水、乾燥ラベンダー、綿、ガラス管、L字ガラス管、ゴム管

  1. 試薬・器具・実験装置の準備
  • 上図のように三角フラスコ、枝付きフラスコ、リービッヒ冷却器をスタンドとガラス管、L字ガラス管、ゴム管を使い一本の水蒸気の道筋を作る。三角フラスコと枝付きフラスコは加熱するためにガスコンロを用意しておく。リービッヒ冷却器の先には抽出されたオイルを受け取るため口に綿を詰めた三角フラスコを用意しておく。
  • 三角フラスコには半分ほど水を入れ、枝付きフラスコには細かく切ったラベンダーを入れる。

※注意

ラベンダーに直接水蒸気がかかるように枝付きフラスコにさしてあるガラス管はできるだけ長いものを使用しラベンダーに近づける。

  • 加熱器具により加熱を開始する。
  • 加熱と同時にリービッヒ冷却器を使って菅を冷やしながらアロマオイルを抽出する。枝付きフラスコを加熱する際はラベンダーが焦げないように火を弱火にして加熱する。
  • リービッヒ冷却器の先に用意しておいた三角フラスコに液体が溜まっていくのを観察する。
  • 抽出したオイルの香りを調べる

抽出されたオイルと元のラベンダーとの香りの違い

 
  • 確認問題
  • 固体⇄液体⇄気体のように、温度によって物質の状態が変わること

(          )

  • 液体が沸騰して気体に変化するときの温度

(          )

  • 固体が溶けて液体に変化するときの温度

(          )

  • 液体の混合物または液体と固体の混合物を熱して、沸点の差を利用して出てくる蒸気(気体)を分離し、冷やして純粋な物質として取り出す方法

(          )

  • 反省・感想
  • 参考

【水蒸気蒸留法】

多くのエッセンシャルオイル(精油)がこの方法で抽出されます。原料植物を蒸留釜に入れて、そこに水蒸気を送り込みます。すると植物中にある精油成分が遊離、気化し、水蒸気と一緒に上昇します。この精油成分が混入した水蒸気を冷却層で冷却すると、液体に戻りますが、エッセンシャルオイル(精油)は水には溶けない性質を持ち、水よりも軽い(一部の精油は水より重い)ため、水とエッセンシャルオイル(精油)の2層に分かれて溜まります。ここから水と分離して取り出すことにより、100%純粋の精油(エッセンシャルオイル)を得ることができます。分離された水には、水溶性の芳香成分と微量の精油が残っており、芳香蒸留水(フローラルウォーター)として利用されます。水蒸気蒸留法は比較的安価な装置で行うことができますが、一方で原料植物が熱と水に晒されるため、この方法ではエッセンシャルオイル(精油)が抽出できない植物もあります。デリケートな成分を含む精油は、熱と水に反応して壊れてしまうためです。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。


コメント一覧

返信2022年12月13日 3:42 PM

さいえんすヨージ25/

〇水蒸気蒸留は蒸留の応用。装置のていねいな解説は欲しい。 〇「エタノールやオイルが先に」という表現が気になった。あくまで割合で次第に推移していく。 〇抽出液は青臭い。エタノールで希釈すると香しい。サンプル品を準備すればなお良い。 〇誘導管が折れていた。L字管を用いないのなら、スタンドに引っかけると良い。 〇学習項目としては温度との関係を詳しく。動画の解説はちょっとイマイチのところが多かった。

返信2022年12月13日 3:38 PM

2班25/

分留と蒸留の違いがわからなかったので教えて欲しかった。 前回蒸留の実験を行っている前提なので、今回の演示実験を発展的な扱いとしているなら先生が全て説明するのではなく考えさせてもよかった。 身近にあるものを題材としていて子どもたちの興味をひけると思った。

返信2022年12月13日 3:35 PM

5班🍚25/

・ビデオ見てる時に先生が解説していたのが分かりやすくて良かった。 ・声がハキハキしていて聞きやすかった。 ・本物のラベンダーを回して匂いが比較できるのが良かった。 ・先生は保護メガネをつけた方が良かったと思う。 ・ラベンダーだけでなく、他にも蒸留を使ったものが身の回りに沢山ある事も実験の合間など空いた時間で話をしていて授業のテンポが良かったと思った。

返信2022年12月13日 3:35 PM

3班25/

最初の黒板の穴埋めが先生が埋めてしまった感じがもったいなかった。 普段見れないリーバッハ冷却機を見れた&身近なラベンダーを活用している点が良かった。 動画を使って復習している点が理解しやすかった。 授業が早く終わってしまっていたので最初の振り返りの時間を長くするや、動画の視聴の仕方に工夫を入れるなどの展開があるべきだったと思う。 実験によって何ができているのかの説明がもっと欲しかった。 もうちょっと発問や生徒に何かをさせるという展開があるべきだったと思う。先生がぬるっと授業を進行しているイメージだった。

返信2022年12月13日 3:34 PM

1班25/

・リービッヒ冷却器を使ってるのを初めて見たので、そういう所から演示実験の良さを感じた。 ・最初の動画が分かりやすかった ・実験の目的で考えなければいけないことがまとめれていない ・蒸留している間の待ち時間が少しあったので、実験に関する質問があれば良かった

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