• 教材や実験の開発情報

果物や野菜と2種類の異なる金属で電池を作ります。植物組織中の電解質と金属のイオン化傾向の差を利用したものです。

「動 画」定番のレモン電池:レモンに2セル分を差し込んだ例

□正しくはレモンを半分に分けて電池を直列に並べるべきですが、レモン汁がリード線などに付着しやすいので、便宜的に1個に2セルを差し込んでいます。

「動 画」ミニトマト電池

□2セル分でもよりコンパクトに収まります

「動 画」電圧センサーを用いて

□電子オルゴールがすぐに音痴になることから電池の劣化の激しさがわかります。ナリカのイージーセンスで電圧降下と内部抵抗を計測しています。

「解 説」レモンやトマトの果汁にはクエン酸のような有機酸(カルボキシ基を持つ)やミネラルが含まれています。これらの電解質が、その水溶液の電極付近での化学反応に関わっています。正極(銅)板上では、水素イオンが還元されて水素が発生、負極のマグネシウムは酸化されて電子が発生します。その電子が正極に向かって移動することで電池の働きをすることになります。

◇模擬授業_記録

「実践動画」

<指導案:3年_単元1「化学変化とイオン」p.28-37>

【本時の展開】

学習過程

全50分

学習活動 指導上の留意点
導 入10分

1.本時の内容を確認する。

2.演示実験を観察する。

1.レモンを使った電池づくりを通して「化学変化と電池」で学習した内容(教科書p.28-37)・知識の確認をする。

イオン化傾向―教科書p.30

2.教壇の周りに集合させ、実験方法を説明しながら実験を行う。銅板と亜鉛板を使ったレモン電池では十分な電圧が得られないことを確認する。レモン電池の電圧を上げるための対策について考えさせるため、一旦席に戻るよう指示。

展 開

30分

1.実験プリントの「実験目的」を確認する。

2.実験プリントの☆「対策」を記入する。

3.実験上の注意点について確認する。

4.実験方法を確認する。

5.実験準備

教壇の上から準備物の入ったトレーを持っていく。

5.操作開始

6.実験プリントの記入をする。

1.演示実験を観察して、レモン電池の電圧を上げるにはどうしたらよいか、具体的な対策を考えさせる。

イオン化傾向(3年)、直列回路(2年)

2.1で出た意見をまとめ、板書する。

3.実験上の留意点

(1)金属板の角が尖っているため、ケガに注意。

(2)レモンに金属板を差すときに汁が飛び散らないように注意。

(3)レモンの汁が電子メロディー、LEDに付着しないように注意。

(4)実験に使用したレモンには金属イオンが溶けだしているため、口にしないように注意。

4.再度教壇の周りに集合させ、実験上の留意点についてのおさらいをしつつ、実験方法を確認する。

※ポイント…レモンに差し込む金属板の間隔が広すぎると電圧の降下が速くなってしまうので、金属板同士の間隔は1㎝~2㎝にする。

5.準備物:銅板2枚、亜鉛版2枚、マグネシウムリボン2枚、レモン2個、ワニ口クリップコード3本(赤1本、黒、電子メロディー、LED、トレー

準備物はまとめてトレーに入れておく。

5.実験操作1~3を行い、各操作が終了したら実験プリントの□に結果を記入させる。

6.実験プリントの4番の表に実験結果のまとめを記入する。

まとめ

10分

1.実験結果を発表する。

2.実験プリントの「まとめ」を記入する。

3.片づけ

4.実験プリントの「反省・感想」を記入する。

1.実験結果をグループごと板書させ、結果が一目で分かるようにする。

2.まとめ

(1)金属板のイオン化傾向の差を大きくすることでレモン電池の電圧を上げることができる。

(2)レモンの個数を増やし、直列つなぎにすることでレモン電池の電圧を大きくすることができる。

3.レモンは燃えるゴミとして廃棄。金属板は洗浄後、他の備品とともにトレーに入れて教壇の上に返却。

4.今回の実験について振り返りを行い、次時の授業に活かせるようにする。

【実験プリント】

実験:レモン電池をつくろう!

~化学変化と電池~       参考:教p28-37

実施日時:     天候   気温       班 氏名        

「実験目的」レモン電池を作成し、本単元で学習した内容や既習知識を活かしてレモン電池の電圧を大きくするための方法考える。

☆レモン電池の電圧を大きくする(性能を上げる)ためにはどうしたらよいか?

対策

「準 備」銅板2枚 亜鉛板2枚 マグネシウムリボン2本 レモン2個 ワニ口クリップコード3本 電子メロディー LED トレー

「実験上の留意点」

1.金属板(とくに銅板)は角が尖っているためケガに注意。

2.レモンに金属板を差すときに汁が飛び散らないように注意。あらかじめ角の尖っている銅板で切れ込みを入れるとよい。

3.レモンに差し込む金属板の間隔が広すぎると電圧の降下が速くなってしまうので注意。また、金属板同士が接触してしまっても電気が流れないので注意。

4.電子メロディーやLEDにレモンの汁がつかないように注意。

5.実験に使用したレモンにはイオンが溶けだしているため、口にしないよう注意。

「実験操作」1班3-4人想定

  • 銅板と亜鉛板(レモン2個)
  • トレーの上にレモンを置き、レモンに銅板と亜鉛板を1㎝~2㎝の間隔をあけて差し込む。レモン2個とも同様の操作を行う。

※銅板が+極、亜鉛板が-極になる。

  • 一方のレモンの銅板ともう一方のレモンの亜鉛板をワニ口クリップコードでつなげる。
  • 残りの銅板と亜鉛板にワニ口クリップコードをつける。
  • レモン電池に電子メロディーをつなげる。

※電子メロディーの+極と-極を要確認。

音のなり方
  • レモン電池にLEDをつなげる。
LEDの様子:点灯した・点灯しなかった
  • 銅板とマグネシウムリボン(レモン1個)
  • トレーの上にレモンを置き、レモンに銅板とマグネシウムリボンを1㎝~2㎝の間隔をあけて差し込む。

※銅板が+極、マグネシウムリボンが-極になる。

  • 銅板とマグネシウムリボンそれぞれにワニ口クリップコードをつける。
  • レモン電池に電子メロディーをつなげる。
音のなり方
  • レモン電池にLEDをつなげる。
LEDの様子 点灯した・点灯しなかった
  • 銅板とマグネシウムリボン(レモン2個)
  • トレーの上にレモンを置き、レモンに銅板とマグネシウムリボンを1㎝~2㎝の間隔をあけて差し込む。レモン2個とも同様の操作を行う。
  • 一方のレモンの銅板ともう一方のレモンのマグネシウムリボンをワニ口クリップコードでつなげる。
  • 残りの銅板とマグネシウムリボンにワニ口クリップコードをつける。
  • レモン電池に電子メロディーをつなげる。
音のなり方
  • レモン電池にLEDをつなげる。
LEDの様子

点灯した・点灯しなかった

  • 実験結果のまとめ:班内で確認してプリントに記入

〇電子メロディー

  レモン1個 レモン2個
銅板と亜鉛板    
銅板とマグネシウムリボン    

※電子メロディーの音のなり方について書く。

〇LED

  レモン1個 レモン2個
銅板と亜鉛板    
銅板とマグネシウムリボン    

※LEDが点灯したかどうか書く。

  • まとめ
  • 片付け
  • レモンは燃えるゴミとして廃棄。
  • 銅板、亜鉛板、マグネシウムリボンは洗浄し、その他の備品と一緒にトレーにいれて返却。
  • 机の上を雑巾できれいに拭く。
  • 反省・感想

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。

◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)


コメント一覧


返信2021年4月27日 4:06 PM

2班24/

・話し方や説明が簡潔でわかりやすかった。 ・導入や復習が丁寧で、実験の目的がしっかり理解できた。   ・板書が綺麗だった。 ・最初からイオン化傾向の差によって電圧が大きくなることを言わなくても、マグネシウムと亜鉛を用意しておけば、実験中に、イオン化傾向の差が大きいほど電圧が大きくなることに気づくことができたと思う。 ・レモンを使う理由を知りたいと思った。

返信2021年4月27日 4:05 PM

7班24/

留意点の説明やLEDのイラスト等、実験の説明がわかりやすかった。 銅板が柔らかくて、レモンに刺しにくかった。 LEDが光っている様子が少し見にくかった。 実験の結果を全ての班に書かせるのは、時間がかかっていた。挙手制等でも良いと思った。

返信2021年4月27日 4:05 PM

124/

説明、板書がわかりやすく、次に何をするのかが分かって授業がスムーズに進んでいた。 比較実験が分かりやすかった。 中学生だと時間がもっとおすかもしれない。 結果を前に書きに来てもらうのではなく、挙手制などにした方がスムーズに進んだかもしれない。

返信2021年4月27日 4:04 PM

匿名24/

イオン傾向と直列によって電圧が変わっていることがわかりやすく面白かった。実験がぬるっと始まったので、しっかりとした指示が欲しかった。

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