水面に浮かせた燃えるキャンドルにビーカーかぶせると炎は小さくなって消え、同時に水面が上がってくるというもの。主に、空気中の成分(酸素)が消費されるということを意識させることを目的とした演示実験。
□見やすくするために絵の具で着色してあります。ビーカーを用いる場合にテープを貼るのは、ビーカーの注ぎ口から先に空気が入ってしまうのを防ぐためのものです。
「解 説」
学習の狙いとしては、ロウの成分であるパラフィンの燃焼によってビーカー内部の酸素が消費されて火が消えた…ということを認識させることです。劇的に水位が上がってくるところが魅力的ですが、操作直後に起こる現象については、燃焼による反応熱による体積膨張の影響が大きくなっています。また、生成した二酸化炭素も少し水に溶解することや、浮かせているロウソクの浮力という要素も加わります。特に熱の影響が落ち着いてきたら、一定量の酸素が消費されたかなという程度の観察は可能となります。現象としては複雑な要因が絡んでいるため、どれだけ水位が上がるかを正確に求めることは、なかなか難しいようです。ただ、シンプルではあってもそういったいろいろな科学的な要素があるということを意識させる演示実験にはなりうでしょう。
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。