加熱した銅線をエタノール蒸気に触れさせると、銅線が一瞬輝いたかと思いきや銅光沢が見えてきます。再加熱せずに銅線を入れたり出したりしても、繰り返し同じ反応を観察することができます。
「動 画」銅線が輝いたあと光沢を放つ
加熱された銅は空気中の酸素と反応して酸化銅となります。エタノール蒸気中に入れるとエタノールが酸化されて、一部がアセトアルデヒドとなって、特有の刺激臭を放ちます。
C2H5OH + CuO → CH3CHO + Cu +H2O
酸化銅CuOは、エタノールの水素原子2Hを引き抜く酸化剤として作用し、銅線表面上に銅の光沢色が現れます。銅表面の温度が十分に高いうちは、わざわざ再加熱をしなくてもこの反応を繰り返し観察することができます。また、エタノールの酸化反応による発熱によって赤熱された銅の状態が維持されやすいので、銅線が輝いて見えるのです。三角フラスコの側面には水滴が観察されますが、これは酸化還元反応により生成した水です。なお、銅表面上では、透明酸化被膜が光の干渉によって、微妙な色彩を放つのを観察できることもあります。
「動 画」エタノールの代わりにアセトンを用いる
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。