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基礎化学実験_実験NOTE

「動 画」実践記録

「欠席者用:参考資料」

No.7

「表 題」銅板への亜鉛メッキ形成と加熱による合金の生成

「目 的」亜鉛を銅板表面に還元析出(メッキ)させる化学変化と加熱溶融による合金の生成を観察する。

「概 説」

  • 亜鉛の還元析出:[ 両 ]性元素である亜鉛は、塩基である水酸化ナトリウムと反応して酸化され、テトラヒドロキソ亜鉛(Ⅱ)酸ナトリウムイオン [Zn(OH)4]2-を生成(①)する。生じた電子は水分子と反応し、水素が還元されて(②)発生する酸化還元反応が成立する。しかし、銅板を浸すことで未反応の亜鉛側から電子が供給されてくる(局部電池ができる)ため、①の逆反応も起こってしまう。亜鉛も還元されて析出してくるのである。
  • Zn + 4OH⇄ [Zn(OH)4]2- + [ 2e]
  • 2H2O + 2e → [ H2 ]↑ + 2OH

銅板は単に電子の受け渡しをしているだけで、酸化還元反応には無関係である。また、②の反応は、塩基性が強すぎるため右辺のOHの生成にブレーキがかかりやすい。結果として、①の逆反応が量的には上回ってしまうものと考えられる。

  • 合金が生成する:銅の表面に析出した亜鉛は銀色に輝き美しい金属[ 光沢 ]を放つ。亜鉛のメッキができたところを加熱すると、溶けた亜鉛に固体の銅板の表面の一部が溶け込んで[ 合金 ]ができると考えられている。この合金は[ 黄銅 ]または真鍮(しんちゅう)として古くから知られ、黄金色をしているので、様々な装飾品に用いられてきた。

「準 備」100mLビーカー ゴム手袋 水酸化ナトリウム約7g 薬包紙 亜鉛粉末2 g ガスコンロ 温度計 銅片3枚 ピンセット ペーパー テープ

「操 作」

  • 100 mLビーカーに水酸化ナトリウム約7 gとる。水を加えて全体量を30 mLとし、ガラス棒を用いて完全に溶かす。 → ガラス棒洗浄!
  • 薬包紙に亜鉛粉末2 gを取り、水酸化ナトリウム水溶液に静かに入れる。
  • ガスコンロで亜鉛-水酸化ナトリウム水溶液をゆっくり加熱する。  → 温度計を用いて約80℃に保っておく。
  • 銅片2枚をピンセットを用いて静かに入れ、揺り動かして反応が均一に起こるようにする。
  • 光沢色の変化が落ち着いたら、ピンセットで銅片を取り出し、流し場で流水にさらしながら汚れを取る。ピンセットも同時によく洗い、ペーパーで水気を取る。
  • 銀色になった金属片を1枚選び、ピンセットで火の上に軽くかざして加熱する。少し色に変化し始めたところで、火から離して空気中で放冷する。
  • 完成品を実験NOTEにテープで貼りつける。

「工夫と注意・片付けなど」

  • 保護メガネ・手袋必須
  • 温度計は一度用いるだけで十分であり、使用後すぐに流しで洗浄する。
  • 銅板を火に入れるときは焼きすぎないようにし、手で触らないこと。
  • 出来上がり品をこのプリントにテープで貼り付けること。
  • 水酸化ナトリウム廃液はタンクに廃棄、ビーカー底に残った亜鉛粉末は、水酸化ナトリウム水溶液部分を洗い流した後、指定の金属製容器に廃棄する。

「観察・結果」

  • 実験操作図説

・温度計 ・ピンセット ・加熱方法など

  • 完成品添付

「考 察」

  • 0 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を30 mL調製したい。固体の水酸化ナトリウム何gに水を加えて全体を30 mLとすればよいか?

・C = n/V    n = m/M

6.0 = [ m/40/30/1000   ]

m = [ 7.2  ]g

  • 亜鉛が還元されて単体析出メカニズムを説明しなさい。

[Zn(OH)4]2-  … [錯 ]イオンとして安定

Zn

還元

Zn2+

[単体 ]Zn 析出

([ 0 ])

  • 加熱によりどのようなことが起こったと考えられるか?

[熱 ]運動により

お互いに[拡散 ]

Zn

[合金 ](黄銅)生成

Cu

  • 実験後の亜鉛粉末を回収する理由について説明しなさい。

表面の[ O2 ]被膜 酸 [ 活性 ]化!

アルカリ

[発火  ]のおそれがある。×紙ごみ

〇金属容器


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