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万葉を象徴する紫草(むらさき)

万葉集を象徴する植物「紫草(むらさき)」を育てています。絶滅危惧種ということもあり、趣味というより、ほとんど義務・使命感で、自分のライフワークとなっています。その理由は、いろいろありましていずれ詳しく述べる機会があろうかと思います。もちろん、学校教材としては、染色法や歴史文化的・科学的な点でも大変価値のあるものです。

 

「 動 画」地植えの紫草が咲きました

「紫草:ムラサキ=Lithospermum erythrorhizon Sieb. et Zcc.)」のプロフィール

  1. 絶滅危惧種ⅠBに指定されています:環境省が作成するレッドデーターブックによれば、平均減少率70%、20年後の絶滅確率30%とされています。
  2. 数多くの文学作品に登場して『日本の伝統文化を象徴する植物』として扱われててきました。特に、万葉集の中でも特に親しまれ、学校教科書に最も多く取り上げられているのが、『あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る(額田王 巻1-20)』です。
  3. 古代より高貴な色の染料として用いられてきました。特に、聖徳太子の制定した冠位十二階の最上位は深紫(こきむらさき)が良く知られています。
  4. 紫草の根は特別な薬効成分をも含んでいます。漢方薬(※5)として、外傷、腫瘍、火傷、湿疹等にも処方され、華岡清洲が処方した紫雲膏は今でも用いられています

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