理科(化学)実験の定番として、教科書でも基本として取り扱われることの多い蒸留操作ですが、ここでは温度センサー(ナリカイージセンスシリーズ品)を用いて、蒸留時の温度変化をデータ化するという取り組みを紹介します。
「動 画」データ取得のための基本操作
ワインの赤い成分はフラスコ内に残り、エタノール~水の順に留出が進みます。エタノールの留出が終わりかけると、急に温度上昇が進みます。(温度は、水の沸点には近づきますが、動画では95℃付近までしかモニターできていませんでした。)
「動 画」実践記録:自然科学総合演習ICTグループ
ICT教育推進のヒントとなる取り組みですが、実際の教育現場では、赤ワインの蒸留実験自体が生徒実験として施されることは稀です。と言いますのは、使用器具が多く、消耗品教材としての赤ワイン(酒類)の購入の問題があるからです。せいぜい教員の自腹で購入したワインを用いて演示するのが精いっぱいなようです。そういった現状も踏まえ、このような映像の利用の価値も大きいのではないかと考えました。
「動 画」実験の操作の一部:実験記録編
□気化してきたエタノールが、冷却管の上部あたりで冷やされて、液化していく様子から冷却管の効果を視認できます。
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。
◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)』