• 教材や実験の開発情報

PETボトル、しょうゆダレ容器(魚形)で浮沈子(ふちんし)を作りました。最初は、浮沈子はペットボトルの上のほうに浮いていますが、ぎゅっと握ると下の方に移動して沈んでしまいます。

物体が液体に対して浮いたり沈んだりする場合、その物体の重量(W)と浮力(F)の両方について、W  = F をバランスがとれている状態と考えます。始め浮沈子はペットボトルの上の方に浮いているので、W < F 。そこで、ペットボトルを押すと浮沈子内の体積が減り、浮力は小さくなります。しかし、浮沈子そのものの重量は変わらないので…W > F となって、浮沈子は沈むのです。

浮沈子の容器には魚型のタレビンを用いました。先端には重りをつけてバランスを取り、針金でプラリングをひっかけて遊べるようにしてます。物理分野の水圧のところで扱うことができますが、新要領では3年水圧・浮力へと移行となります。

なお、参考までにアルキメデスの原理を説明した動画も…


◇理科教育法:1年物理p187:浮沈子をつくろう

◇学生模擬授業記録

〈指導案:1年「水中ではたらく力」p183-187〉 M

【本時の展開】

学習展開

全50分

学習活動 指導上の留意点
導入

10分

1.発問:『前の授業の実験で分かった浮力とは何ですか。また、浮力の特徴は何ですか。』

2.演示実験を観察する

3.授業プリント準備

1.浮力…物体が水中で上向きに受ける力

特徴…物体の水中にある部分の体積が増すほど浮力が大きくなる。浮力の大きさは深さに関係しない。

2.・演示実験を見て浮沈子の大まかなイメージをつかむ。

・2パターンのしょうゆ入れを作る。

展開

30分

1.浮沈子制作のねらい:浮力について理解を深める

2.生徒実験

・各グループで実験開始

3.観察記録の確認

4.考察:協議・意見交換

1.浮沈子は浮力を利用したおもちゃであることは明らかにしておく。

2.

⑴実験室内巡視:観察事項

⑵実験操作終了の指示

・必要に応じ演示指導

・グループによって作業進度に差が生じる。状況を見ながら、観察記録の確認に移っていくよう指示する。

・完成した浮沈子は、観察・考察時に必要なため、それ以外は片づける。

3.観察結果:授業プリントに記録する。

4.観察結果をもとに明らかになったことをまとめていく。

グループ内で意見交換を通じて、まとめていく形が望ましい。

まとめ

10分

1.実験結果発表

2.まとめ:反省点

パスカルの原理…ペットボトルの中の一部に圧力を加えると、それと同じ大きさの圧力が液体全体に広がる

アルキメデスの原理…水中の物体は、その物体が押しのけた水の重さに等しい浮力を受けるということ。

例)ペットボトルの中の圧力が大きくなり、しょうゆいれに水が入ると、浮力が小さくなり沈む(逆も同様)。

3.片づけ指示

4.感想記入

5.着席確認

1.グループごとに発表

2.まとめ記入

ペットボトルを押した圧力と同じ圧力が浮沈子内の空気に伝わり、圧力が大きくなって浮沈子内に水が入り空気部分の体積が小さくなる。

→浮力が小さくなり、浮沈子は沈む。

3.洗浄・廃棄物・返却物・机上整理

<実験プリント> 浮力の特徴と浮沈子   M

月  日(  )学籍番号(      )(  )班 氏名           

実験目的 浮沈子が浮き沈みする理論を理解する。(教科書p183~187参照)

準備 魚のしょうゆ入れ×2、六角ナット×2、水、500mlビーカー、プラスチックペットボトル、プラチューン8個、針金×2、雑巾

1.操作

  1. 魚のしょうゆ入れの口の部分に針金を5周巻く。
  2. 伸ばした部分を曲げて釣り針のようにする。
  3. 500mlビーカーに水を入れて、2つともビーカーの中で魚のしょうゆ入れを押し、水を半分よりちょっと下まで入れる(魚のしょうゆ入れの口部分を下に向けたとき、背びれの一番下くらいまで入れるのがベスト)。そのうち1つは、そこから4滴減らす。
  4. ナットを逆向きにして魚のしょうゆ入れの口に回してはめる(しょうゆ入れの口とナットが平らになるように)。
  5. 500mlビーカーに浮沈子を入れて浮くか確かめる(沈んだ場合、浮沈子に入っている水を減らしたり、針金の巻き数を少なくして調整する)。
  6. ペットボトルに、口ぎりぎりより2cmくらい下まで水を入れる。
  7. プラチューンを8個つなげてペットボトルに沈める。
  8. 1~4で作った浮沈子2個を釣り針が下に来るようペットボトルに入れてキャップを閉め、浮くことを確かめる(5で一度確認したが、もし沈んだ場合、5と同様に浮沈子に入っている水を減らしたり、針金の巻き数を少なくして調整する)。
  9. ペットボトルの側面を押して浮沈子が沈むことを確かめ、プラチューンを釣る遊びをする。

留意点

1.針金はできるだけ細いものを使用しているがとがっていて危ないのでケガに気を付けながら巻く。

2.しょうゆ入れの口の上部分にはナットを付けるため、巻くときは下半分におさめるようにする。

3.釣り針の曲がり具合は、どのようにしたら釣りやすくなるかを自分で工夫する。

4.水がこぼれてしまうことがあるため、周りに物を置かず雑巾で拭く。

5.ペットボトルの中で浮沈子が沈んでしまったときは、ペットボトル内の水を捨てながら取り出すと取り出しやすい。

2.観察図

⑴押さないとき              ⑵押しているとき

3.考察

⑴浮沈子が浮いているとき

浮力(   )重力

⑵浮沈子が沈んでいるとき

浮力(   )重力

⑶圧力が大きいとき、浮力が(     )なり、浮沈子は(     )。

⑷圧力が小さいとき、浮力が(     )なり、浮沈子は(     )。

⑶・⑷→

浮いているとき               沈んでいるとき

パスカルの原理

4.まとめ

ペットボトルを押した圧力と(    )圧力が浮沈子内の空気に伝わり(パスカルの原理)、圧力が(     )なって浮沈子内に水が入り、空気部分の体積が(        )。

5.片づけ

⑴ペットボトルとしょうゆ入れの水は水道に捨てる。

⑵ペットボトルの中のしょうゆ入れとプラチューンを取り出す。

⑶ナットと針金を外す。

⑷トレイに雑巾とビーカー以外を入れて前に戻す。

6.反省・感想

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


コメント一覧

返信2021年6月8日 4:15 PM
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2班23/

操作の説明がわかりやすかった。原理の説明のときにイラストがあったので視覚的に分かりやすくて良かった。 2つの浮沈子のうち水を4滴減らした方とそうでないほうの違いがわからなくなってしまったので、区別できるようにしたほうがよいと思った。 針金の巻く回数が5回だと長くて釣りにくかったので、針金の長さを短くするか、巻く回数を増やしたほうがよいと思った。

返信2021年6月8日 4:10 PM
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匿名23/

8班 てきぱきとしていてスムーズに授業を進められていた。針金を巻きつける作業が大変だった。プラチューンを釣り上げるのは難しかったが楽しい実験だった。水4滴分の差が分かりにくいので印をつけた方がよいと思った。浮沈子の説明が沈んでいる時から説明した方が、浮いている時の水が出て軽くなるということが分かりやすくなると思う。

返信2021年6月8日 4:09 PM
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一班23/

中学生にとって気軽に取り組める内容で楽しめると思う。「なぜ浮かんだり沈んだりするかわかりますか?」と発問してもよかった。生徒とのやりとりを増やして、自分の言葉で、表現することをさせても良いと思った。針金を巻くのが難しかったため、コツがあれば教えて欲しかった。声が聞き取りやすかった。板書も見やすかった。魚の絵がプリントに入っていて、まとめやすかった。

返信2021年6月8日 4:08 PM
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3班23/

実験自体はとても楽しくてよかった。 針金が少し固くて巻くのが大変だった。 ペットボトルに浮沈子を入れて観察をしている時に、どっちが軽い浮沈子でどっちが重い浮沈子か分からなくなってしまうと思うので目印をつけた方がいいかなと思った。

返信2021年6月8日 4:07 PM
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4班23/

針金がもう少し柔らかい方が良いと思った。針金の曲がり方で釣りが出来なくなってしまうので、曲げ方も丁寧に指示するべき。沈み方の調整が難しいので、なにか工夫が必要だと思う

返信2021年6月8日 4:05 PM
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5班23/

黒板の字が綺麗でみやすかった。白衣やメガネの指示がしっかり通っていてよかった。 重量と浮力の大小が浮き沈みに関係しているというのに気づきやすい実験だった。中に入れる水の量で比較するなら、片方は完全にキャップを閉じた場合も比較するとわかりやすいかと思った。

返信2021年6月8日 4:05 PM
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匿名23/

板書がとても綺麗だった。 やることが単純で説明もしっかりしていて、実験がやりやすかった。 演示実験や班で一つではなく、全員が取り組むことができてよかった。 針金が巻きづらかった。

返信2021年6月8日 4:03 PM
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ななはん23/

・圧力や浮力を扱う実験として楽しかったし、魚釣りもできたのでより楽しかった。 ・実験プリントや口頭の説明もわかりやすかった。 ・片付けの時魚出すの大変だった ・水の量が多いものと少ない物を見分けられたらよかった。

返信2021年6月8日 3:50 PM
さいえんすヨージ

さいえんすヨージ23/

片付け時も机間巡視を!

返信2021年6月8日 3:49 PM
さいえんすヨージ

さいえんすヨージ23/

よく教材研究されていた。学習準備も十分だったが、工作物のおもしろみをもっともっと強調してもよかったかも。

返信2021年6月8日 3:47 PM
さいえんすヨージ

さいえんすヨージ23/

この実験では、演示解説で完成品を用いて、どうしてこうなるのかを考えよう~から導入でもよかったかもしれない。その場合は、最初の演示で使用するものの確認くらいにしておく。 もし、操作方法を詳しく説明したいのなら、プリントの項目を絞ってどこを説明しているのか明確にしなければならない。 針金~ナットのところで相当苦労していた。実際にはできない生徒が出てくる。実験開始後の机間巡視は必須。 針金はもっと細いものにすべきだった。が、長すぎたので巻き数変更の指示には気が付くばきだった。 針金の先の曲がりの工夫も指示。 PETボトルを傾けてゲームは…。 この工作の面白みをもう少し解説して欲しい。→2つの差かなタレ入れがずれて浮いたり沈んだりの工夫とか…。 ペットボトルを押し込むと魚タレ入れ内部の体積が~最も重要な点は詳しく説明できていた。しかし、やはり内容を盛り過ぎたか?言いたいことがたくさんあり過ぎた感あり。

返信2020年6月30日 2:50 PM

理教法Ⅲ:6/30遠隔授業;科学史「古典的な実験:アルキメデスの原理」 | らくらく理科教室24/

[…] 「設 問」教科書1年p183-187「水中にはたらく力」の内容に関して答えなさい。ただし、参考ページ(浮沈子で魚釣りゲーム)にリンクしてある2動画を事前に視聴した上で回答すること。 […]

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