コンニャク芋をすりおろしてこんにゃくを作る。グルコマンナンが水酸化カルシウムで塩析によりゲル化が起こる。
「動 画」画像準備中
「実験タイトル」コンニャクイモからコンニャクをつくる
「サブタイトル」こんなクニャクニャ
「学習項目」単糖類と多糖類 グルコマンナン コロイドの塩析
「準備物」web非公開
「操 作」
1.生のコンニャクイモ ・ 皮をむく
2.すりおろし ・ 水で煮る
3.水酸化カルシウムを加える ・ ゆでて流水であく抜き
4.コンニャクイモの花:ある程度成長してから咲く。種類にもよるが、花弁の中央部から支柱を立てたような独特な花である。花が咲くと、イモ自体は急速に老化する。(画像提供:雪洞様)
「注意事項」
「解 説」
1.コンニャクイモの主成分はグルコマンナン:コンニャクイモの主成分であるグルコマンナンは、グルコースとマンノースが脱水縮合重合により形成された高分子です。天然のコンニャクに含まれるマンナンをコンニャクマンナンと呼び、構成するグルコースとマンノースの割合は1:1ではなく、ややマンノースが多いのが普通です。水酸基を多く有するため粘性が高く水に溶解してコロイドとなって、水酸化カルシウムなどの塩により塩析を起こしゲル化して水に溶解しなくなります。しかし、水分を含んだままゲル化するので、あの独特な感触が得られるのです。出来上がったコンニャクの体積と重量、数日後天日干しにして水分を除いた乾燥重量から、約95%以上が水であることがわかります。
2.健康食品として:コンニャクマンナンは、加水分解により単糖類のマンノースとグルコースになるのですが、人間はこのマンナンを分解する酵素を持ちません。摂取してもほとんど栄養とはならないものの、満腹感が得られやすく便通を良くするなどの効果を持つので、健康食品としての評価は高いようです。コンニャク(蒟蒻)芋は、サトイモ科の多年草、群馬県が全国の9割の生産を占める北関東の特産品です。 食品以外の用途としては、気密性、防水性を発揮することから…
…省略…
「確認演習」
1.コンニャクの成分「グルコマンナン」について
(1)グルコースとマンノースが脱水縮合重合により多糖類を形成することを図説しなさい。
(2)グルコマンナンを構成する単糖類(グルコースとマンノース)はどのような角度で重合するか、単糖類を○で表現し、分子構造を描きなさい。
(3)グルコースとマンノースはどのように結合して多糖類を形成しているか?単糖類を○で表現し、分子構造のイメージを描きなさい。
2. コロイドの塩析について
(1)コロイドの一般的性質の例を挙げなさい。
(2)親水コロイドが塩析する様子を図説しなさい。