UA-119493607-1 金コロイド | らくらく理科教室
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金箔をヨウ素液や王水、あるいはガスバーナーの炎を用いて、金コロイド粒子をつくります。水溶液中に分散する粒子の大きさは、約10nm程度で、粒子が小さいと赤が強くなり、大きくなると赤紫~青が強くなります。金コロイドを作成する方法を3つ紹介します。

「動 画」方法1:ヨウ素液を用いる(王水不使用) 

金箔にヨウ素液を滴下して、金を溶かす方法。王水(濃塩酸:濃硝酸)を用いない安全・簡便な方法です。ヨウ素液は、I2 をヨウ化カリウムに溶解させたもので、単体のヨウ素 I2 は次のように  I3 となります。

I2 + I ⇄ I3

金はI3と反応し、いったん錯イオン[AuI2]となって溶解しますが、すぐに[AuI4](テトラヨージド金(Ⅲ)錯体)となって安定します。

2Au + I3 + I ⇄ 2[AuI2]

[AuI2] + I2 ⇄ [AuI4]

そこに、アスコルビン酸を加えると、錯イオンとなっていた金(Ⅲ)イオンが還元さます。その際、金原子は、ある一定の大きさの粒子となって水溶液中に分散し、一定の大きさを保ったコロイド粒子が形成されるというものです。この方法では、赤紫色を呈することが多く、コロイドとしても比較的小さな粒子となっていると考えられます。

「動 画」方法2:王水に溶かして有機酸で還元

金箔に王水(濃塩酸:濃硝酸)を滴下していくと数分で黄色い塩化金(Ⅲ)酸水溶液となります。希釈して加熱後、アスコルビン酸やクエン酸などの還元性有機酸によって金イオンが還元されて単体金に。その際に一定の大きさを保ったコロイド粒子が形成されるというもの。コロイド溶液の色は、粒子の形成状況によって微妙に異なり、簡素な実験操作では、黒~青紫~赤紫と幅があるようです。

最もオーソドックスな方法で、金を溶解させる王水(濃塩酸:濃硝酸)を扱うので、教科書の項目でも関心を持たれることが多いようです。ただし、強烈は酸の混合物を用いるので、その取扱いに気を使います。特に、十分な喚起を行い、周辺に精密機器等を置かないよう注意してください。

「画 像」王水に溶かして塩化金酸水溶液に


「動 画」方法3:鮫島の方法

鮫島の方法とは、金箔を王水に溶解させて、ガスバーナーの還元炎でコロイド粒子を作成するというものです。王水中でテトラクロリド金(Ⅲ)イオンとなっていたところに、一酸化炭素COによって還元された金が生成するのです。これは、簡単な方法で、きれいな赤紫色透明がつくりやすいのでおススメです。

「画 像」鮫島の方法による赤紫色透明溶液


◇このブログで発信している実験は、取扱いに注意を要する試薬・器具も含まれています。また、操作自体に一定のスキルを要しますので、記事や映像を見ただけで実験することのないようにお願いします。実験の詳細の多くは、特に次の3書で紹介していますので参考になさってください。

  


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