ビーズを用いてDNAの構造を模したアクセサリー(ストラップ)を作ります。
「動 画」作成ガイド
※この内容は、「ビーズで作るDNAの構造模型『理科教育ニュース』少年写真新聞,2017/10/18」を十分に参考にし、改良を加えたものです。
第3学年 理科学習指導案
日時 令和5年 12月 18日 第 1校時
学校名 帝京K中学校
対象学級 3年1組(男子:17名、女子:14名)
指導教員 Y教諭
授業者氏名 S藤
1 単元名 単元2生命の連続性 第2章 遺伝子の規則性と遺伝子
(教科書:東京書籍 探究する 新しい科学3 P.95~P.108)
2 単元の目標
(1)親の形質が子に伝わるときの規則性を見出して理解する。
3 単元の評価規準
観点 | ア 知識・技能 | イ 思考・判断・表現 | ウ 主体的に学習に取り組む態度 |
単元の評価規準 | ① 遺伝子が世代を超えて伝えられることを理解している。
② 観察、実験などに関する技能を身に付けている。 |
① 遺伝の規則性を見出し表現することができる。
② メンデルの実験や分離の法則をもとに遺伝や子孫の形質について分析・解釈することができる。 |
① 遺伝子の規則性に関する現象・事物に進んで関わり、見通しを持つ、振り返るなど、科学的に探究しようとする。
② 遺伝子がどのように私たちに関わり、利用されているか探求しようとしている。 |
4 指導観
本単元は、交配実験の結果などから形質の表れ方の規則性を見出し、染色体にある遺伝子を介して親から子へ形質が伝わること及び分離の法則について理解させることがねらいである。
一つの形質に注目し、形質が子や孫にどのように伝わるのか考察させ、遺伝の規則性を見出して理解させる。学習を通して、分離の法則について理解させ、生物は親から遺伝子を受け継ぎ、遺伝子は世代を超えて伝えられることを理解させる。遺伝子の本体がDNAという物質であることも理解させる。
遺伝子やDNAに関する研究が進んで日常生活や社会に関わる様々な分野で、遺伝子やそれらの研究成果が利用されるようになっていることも理解できるような力を身に付けさせる。
帝京科学中学校3学年は、理科に対しての興味・関心が強く、特に生物分野への探求心が強い様子が良く見られる。生徒一人ひとりでじっくりと考えることを好む生徒が多い傾向であるが、教員が生徒の関心を引き出し、積極的に考え、生徒同士が関われる環境を作ると活動的になれる様子が見られる。実験への関心が強く、積極的に観察し、発見したことや感想を自分自身の言葉で表現する姿が良く見られる。また、本学級の生徒は、本単元を行う前に生物の生殖や成長について学習しており、1・2年次には生物のつくりや働きを学習している。
配布プリントを使用して生物の遺伝子について学習する。プリントで使用する写真は、教科書の写真を使い、授業後にプリントを見るだけで理解ができるようなプリントにする。また、復習項目で使用する問題は、教科書・問題集の中から出題する。スライドでは、写真や動画を使用し、生徒に正しい認識を持ってもらうために使用する。動画や写真は、学習分野に沿った画像や写真を選出し、見たもらいたいポイントを認識させ、理解の定着を促す。
今回の授業で用いるビーズは色の違いがはっきりとした配色にし、構成要素の違いを一目でわかりやすいような工夫をする。
5 単元指導計画(全4時間)
次 | 時 | ねらい・学習活動 | 【評価基準】
(評価方法) |
1 | 1 | ●「遺伝」とは
遺伝について学習する ●エンドウを使ったメンデルの遺伝子実験について メンデルの実験について学習する |
「遺伝」ついて、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
2 | ●メンデルの実験➀、➁
メンデルの実験とその特徴を学習する |
「メンデルの実験」ついて、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
|
3 | ●分離の法則
哺乳類を草食動物・肉食動物・雑食動物の3つのグループに分類するに分類する ●遺伝のしくみ 遺伝のしくみについて、メンデルの実験をもとに学習する |
「分離の法則」「遺伝のしくみ」について、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
|
2 | 4 | ●遺伝子の本体
遺伝子について細かく学習する |
「遺伝子の本体」について、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
本時 | ●遺伝子の本体
遺伝子について学んだことを活かして構造模型を作成す る |
「遺伝子の本体」について、積極的に考えながら、模型を作成し、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
|
3 | 6 | ●遺伝子の活用
遺伝子が活用されている例を学習する |
「遺伝子の活用」について、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる
(発言、ワークシート) |
7 | ●まとめ
生物の遺伝の規則性と遺伝子に関するまとめを行う |
「遺伝の規則性と遺伝」について、積極的に考え、自分の言葉で説明することができ、まとめことができる
(発言、ワークシート) |
本時の学習(5時間目:50分)
(1)題 材
DNA構造の模型作成
(2)ねらい
・DNA分子の構造を理解することができる。
・DNA分子の構造を模式的に表現する。
(3)本時の展開
構成・時間 | 〇学習内容・学習活動(言語活動) | 指導上の留意点 | 評価基準
(評価方法) |
|||
5分
導入 40分 展開 5分 まとめ |
●前回の復習
<記述確認> ➀生徒が自分で考える時間(1分) ➁生徒同士で考える時間(30秒) ➂答え合わせ(3分) ・遺伝子 ・DNA ・二重らせん構造 ・DNAの構造 ●本日の学習内容を伝える ➀備品配付、確認 ➁アクセサリー作成 ➂ A‐T、C‐Gのペアになっているか、確認する ➀感想、発見を記入する ➁発表 ●アクセサリー作成のまとめ(2分) ●次回の予告 |
➀➁生徒が自分で考えたい、生徒同士で考えたい場合は伸ばす
➂生徒の回答状況を見て、生徒に発表させる ➀備品がそろっているか確認を行う 予備があることを伝える ➁1列目は全体で一緒に作る 2列目以降は各自で取り組ませる 机間巡視をよく行って、生徒の進捗を確認する 進みが悪い場合は、コツを教える、もしくは、生徒同士で助け合わせる 完成した生徒から確認をする 早く終わった生徒にはまだ終わっていな生徒のヘルプをするように指導する ➂早く終わり、時間を持て余している生徒がいた場合に取組ませる。 ➁短い感想などを2,3人に発表させる |
前回までの内容を理解し、遺伝子の特徴について理解することができる(知・技)
遺伝子の構成について、積極的に考え、自分の言葉で説明することができる(思考・判・表)(主) 遺伝子の特徴について自分の言葉で考えることができ、考えを表現することができる(知・技)思考・判・表)(主) |
(4)板書計画(※別添で用意する)
(5) 指導に当たっての工夫等
細かい作業を行うため、手先の器用さなどの差で生徒の進捗に差が生まれる可能性がある。教員だけでは補いきれない部分は生徒同士の協力を促すことで補っていく。
組 番 名前
【単元2 生命の連続性】第2章 遺伝の規則性と遺伝子 教科書P.95~P.108
「 」アクセサリーを作ろう!
【前回の復習】ヒント:前回のプリント、教科書P.104~105
・遺伝子…生物の( )を決めるもの
( )の中に存在する
・デオキシリボ核酸( )…遺伝子の本体
( )に含まれる物質
・( )…( )分子の構造を模式的に表し、2本のリボンがらせん状に巻き合った構造
この4種類の構成要素には、ペアになる要素が決まっています。以下の4種類をペアにしてみましょう。
選択肢:A(アデニン)、C(シトシン)、T(チミン)、G(グアニン)
回答欄:( )と( )、( )と( )
【必要なもの】
・丸しろ[リン酸]:28個
・丸モモ[糖]:28個
・銀竹:1個
小・ビーズ9種
大・ワイヤー、ストラップ
【作り方】
➀ 初めに、ストラップにワイヤーを通し、リングを作る
➁ 丁度よい大きさにリングを作ったら、5~7㎜ほどねじる
➀ ②
➂➃➄ ➅ ➆
➇ ➂~➆の工程を繰り返し、14列分作る
➈ 最後に余ったワイヤーに銀竹ビーズを通して、ワイヤーをねじる
➉ 丁度よい長さにワイヤーを切る 完成!!
【感想・発見】アクセサリー作りを行った感想・発見を記入しましょう。
【考えよう!】作成したアクセサリーの構成要素の順番はどうなっているか、記述してみよう
「構成要素」の欄にA‐T、C‐Gのどれを当てはめるか、記入しましょう。
列 | 構成要素 | 構成要素 | 列 | 構成要素 | 構成要素 |
1 | A アデニン | T チミン | 8 | ||
2 | 9 | ||||
3 | 10 | ||||
4 | 11 | ||||
5 | 12 | ||||
6 | 13 | ||||
7 | 14 |
[確認]A、T、C、Gがそれぞれ7つずつあるか、ペアは間違っていないか、確認しよう!
<模擬授業_指導案2>
<理科学習指導案>
日 時 令和5年10月19日(木)2校時
場 所 帝京市立科学中学校理科室
生 徒 帝京科学中学校2年1組32名(男17・女15 )
指導者(実習者) 帝京K大学
指導教員 帝京K中学校 教 諭
… 以上 計4時限
実験プリント、板書に使用する資料
・学習指導要領(文科省)p74
【本時の展開】
学習過程 50分 | 学習活動 | 指導上の留意点 |
提示・導入 10分 | 1.板書:DNAの構造を画用紙で作成しマグネットで貼る。
(1)DNAは二重らせん構造で、リン酸、糖、塩基で構成される。 (2)塩基にはアデニン(A)、チミン(T)、シとシン(C)、グアニン(G)がある。 2.プリント配布 3.発問:プリントのDNAの図に名称を書き込む。 |
1.工作時間の確保のため指名はせずに解説を進める。
3.名所と位置を意識しながら書き込む。 |
実験30分 | 1.実験のねらい:DNAの構造を理解する。
2. 3.道具を配布 4.実験手順の概要・注意点の指導 (1)塩基の説明。 (2)ストラップに針金を巻き付ける→糖(丸ビーズ桃)を両方に通す→塩基を片方ずつ通し針金をクロスさせるを14回繰り返す。一人一台タブレット端末を持参していることを想定し、わからないところは各自で映像を見直し作成する。 |
1.ビーズを通す順番は各構造の名所を意識しながら行う。
2.生徒同士の衝突が起こらないよう班ごとに取りに来てもらい、通行方向を決める。 (1)塩基には隣り合う塩基があることを示す。 (2)ビーズの色や順番等は間違いやすいので注意を促す。最初は説明を聞きながら全員で作業を進め、その後各自で進める。 |
まとめ・評価・片付け
10分 |
1.まとめ
2.片付け指示 |
1.自分で作成したDNAストラップを見ながら、DNAの構造を理解する。
2.トレイに入っているものを教壇へ返却。製作したストラップは持ち帰る。時間内に完成しなかった生徒には準備してあった完成品を渡す。 |
【実践記録映像】模擬授業記録2021.7.6
◇参考:ビーズで作るDNAの構造模型『理科教育ニュース』少年写真新聞,2017/10/18