UA-119493607-1 三ヨウ化窒素の分解反応 | らくらく理科教室
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ちょっと危険(?)

少しの刺激で大きな破裂音がして、あとには紫色の煙が残る。反応の鋭敏さと音量からさぞ危ない実験だとおもいきや、操作法を間違えなければ比較的安全な部類の実験とも言えます。

「動 画」

「サブタイトル」ハエが止まっただけで爆発(?)する敏感物質をつくる。

「実験概要」アンモニアとヨウ素により三ヨウ化窒素を合成する。生成物を小分けして紙にこすりつけておき、乾燥させれば、安全に爆発させることができる。ハエがとまるだけで爆発するという敏感な物質。音は大きいが、まあ安全。
「学習項目」①  単体と化合物 ②化学反応式

「注 意」

1. 濃アンモニア水を使用するため換気に十分注意する。

2. 保護メガネ必須。使用済みの器具やろ紙等は乾燥する前に手早く処理すること。

「解 説」

1. シンプルな単体と化合物から合成されるヨウ化物:アンモニアとヨウ素を混合させることで生成してくる沈殿固形物は、三ヨウ化窒素 NI3 と考えられます。合成される三ヨウ化窒素は、アンモニアとも複雑な立体構造をとりますが、極めて不安定であり、正確な構造を決定するのが難しいため、ここでは便宜的に化学式 NI3 として扱うことにします。

NH3 + 3I2  → NI3 + 3HI

古くは19世紀初頭に合成方法が報告されているようです。簡単な操作で作成できるので、デモンストレーションとしてよく扱われることが多いのですが、使用器具を乾燥する前に手際よく片付けることが必要です。実験後に床に落とした微量の物質が足で踏まれるだけで破裂音がすることもあります。しかし、時間とともに分解していくので、大量に作ったり、密閉容器に詰め込むなどしなければ、さほど危険性はないと思われます。

  1. ハエが止まっただけで爆発?

生成する沈殿固形物は、ハエなどの虫が止まっただけでも爆発するなどと表現されることもありますが、実際に虫が止まって爆発したという真偽は定かではありません。合成物をろ紙に集めて乾燥させると、紙や羽、筆の先で軽く触れただけでも破裂音を伴って分解・爆発し、ヨウ素の蒸気である紫色の煙が発生してきます。耳をつんざく乾いた大きな音がするので、音に弱い人は注意したい。衝撃による分解反応は、次のような反応式で表されます。

2NI3 → N2 + 3I2


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