UA-119493607-1 爆発的な結晶析出 | らくらく理科教室
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過飽和状態の酢酸ナトリウム水溶液に刺激を与えると、結晶が一気に析出してきます。その際に大きな発熱を伴います。

「動 画」丸底フラスコ中で立体的な結晶化が観察できる

「動画」ブレイクの際に発生する熱を利用した温熱パッドの温度を測ってみた。


実験プリント版

「実験タイトル」酢酸ナトリウムの結晶が爆発的に析出してくる

「サブタイトル」

「キーワード」溶解度 飽和 過冷却 発熱反応 ブレイク

「解 説」

突然結晶が析出してくる:冷凍庫の中で一定時間置いたドリンクをカップに注ごうとしてキャップを外したとたん、突然凍り出してしまうという、いわゆる「過冷却」と同類の現象です。一般に、水に溶解しやすい物質の溶解度は、温度上昇に伴って大きくなるものが多く、溶解度に達した飽和溶液をそのまま冷却していけば、その温度の溶解度に応じた余分な結晶がすぐにでも析出してきそうなものです。しかし、いったん溶解させた物質は、溶解度を超えた状態でもなかなか結晶が析出せず、一時的に過飽和の状態になります。溶解している成分は、水のような溶媒分子に取り囲まれて安定しているため、結晶が析出し始めるためには、一定の刺激(エネルギー)が必要となるのです。そこで、少し物理的な衝撃を加えてやると一気に結晶化(ブレイク)が進行するのです。逆に言えば、水溶液中に析出のきっかけ(トリガー)になる不純物がもともと多く含まれていると、過飽和の状態が維持されにくくなります。そこで、トリガーになりそうな不純物をあらかじめろ過などして取り除いておくと、それだけエネルギーが高まったところから劇的なブレイクを観察することができます。

熱が発生する:このブレイクによる劇的な結晶析出には、大量の熱の放出を伴います。これは、結晶核の投入によって溜まっていたエネルギーが一気に解放されるからです。だいぶ前になりますが、この酢酸ナトリウムを封入し、融解と凝固を繰り返すことで再利用可能となる発熱体が「エコカイロ」として販売されました。そのビニールの容器内部には、トリガーとなる金属片が入っていて、それを刺激すると…省略…。

CH3COONa + 3H2O = CH3COONa・3H2O + 39.5 kJ

酢酸ナトリウム CH3COONa(過飽和状態の溶液にある) が三水和物になる際に、熱エネルギーを放出するというように説明がなされている。しかし、実験で使用する酢酸ナトリウム三水和物は、加熱によって融解(58℃)し、水分子離脱が起こって…

省略…


このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。

  


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