UA-119493607-1 牛乳パックで紙漉き | らくらく理科教室
  • 教材や実験の開発情報

牛乳パックから手漉きハガキを作ります。使用済みのパックを粉砕し、主成分の繊維(セルロース)を取り出します。洗濯のりで水中に分散させてから網ですくい、乾燥させれば紙を再生することができます。

「実験タイトル」リサイクル葉書を作る

「サブタイトル」好き好き紙漉き

「学習項目」セルロース 繊維 リサイクル

「準備物」使用済み牛乳パック2本分 台所用洗剤 漂白剤 ミキサー ザル 洗濯糊 漉き枠(※) 布や新聞紙 アイロン 押し葉や花・習字の残り半紙など

「操作手順」WEB非公開

水につけておくとはがしやすい ・ ミキサー30秒 量にもよりますが

 

市販の漉き枠が便利 ・ ぼろ切れの上へ

 

押し花を置いてからまた軽く漉く ・ 季節の花のたより

 

「注意と工夫」

  1. 広告や雑誌、包装紙など軟らかい紙ならば、パルプ作りの工程は省略できます。また、週間漫画本は色分けページが豊富なので、色つき紙をたくさん作りたいときに向いています。
  2. 漉き枠(※)は、木片をクギで組ませて筆巻を網にした物でも十分です。漉き枠キットは、1,000-1,500円くらいで購入可能です。
  3. 押し葉や花、習字の残り半紙を千切ったものなどを漉き込んだりすると、手作りの楽しみはさらに広がります。必ずしも薄いものでなく、岩石鉱物を入れることも可能です。

「解 説」

1.  紙の繊維はセルロース:紙は、植物体の繊維質を水で分散させ薄く漉き上げ、乾燥させたものです。植物体のフレームを作る成分は、セルロースであり、β-グルコースが、脱水縮合によって連鎖し、直線上に並ぶ構造を持つ多糖類。α-グルコースが、縮合してアミロースのらせん構造を作るのに対し、β-グルコースは第1炭素につく-OHの結合の向きが第4炭素のものと逆であるため、縮合によって角度のずれが打ち消し合い、直線上に並ぶ構造となります。この構造の違いが、両者の水溶性や粘性、加水分解を受ける酵素の種類の違いをもたらすものと考えられています。例えば、動物がアミロースのデンプンを分解することで、主なエネルギー源とできるのに、植物繊維は消化できないといったことにもつながるのです。

2.  洗濯のりを加えて水中に分散させる

紙漉のポイントは何と言ってもノリを加えた水の中で繊維を分散させるところにあります。アミロースがらせん状で水分子と多くの部分で親和しやすい構造であるのに対し、繊維の主成分であるセルロースは、直鎖状なので水分子が入り込みにくく、鎖状の繊維が絡まりやすいのです。そこで、親水性の高い洗濯のりを加えて、水中で繊維を分散・安定させるという工夫が必要になります。和紙の紙漉でも、「ネリ」という粘剤(トロロアオイという植物の根から得られる)を加えて薄く漉き上げる手法がよく知られています。漉き上げた紙は次々に重ねられていきますが、粘剤のために紙がお互いにくっつき合わないのです。

3.  紙の歴史

紙の発明は、一般的には中国後漢時代の蔡倫によるものとされていますが、正確には、製紙方法を確立(西暦105年)させた功績が、正史の「後漢書」に記されたことによるものです。紙そのものは、すでに古代中国の前漢時代に生産されています。発明当初の紙の原料としては、麻や布くずでしたが、樹の皮(コウゾ、桑、竹など)が用いられるようになり、ヨーロッパに伝えられたものは、グーテンベルグの活字印刷の発明(1445年)、ルターの宗教改革の発端をはじめ、政治や文化に計り知れない影響を与えることになりました。我が国では、610年(推古18年)に高句麗の僧、曇徴によるというのが公式の記録となっていますが、女王卑弥呼が魏より受けた詔書やその後の倭の五王時代(5世紀)を経て、仏教伝来(欽明治世下:538年)とともに教典として大量に渡来していたことは確実だと思われます。

◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


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