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紅茶にレモン汁を加えると色が変化するという定番実験。紅茶に含まれている色素が、酸や塩基によって構造変化することによるものです。

□リトマス紙のように劇的というほどの変化ではありませんが、身近で安全な材料で観察ができるのが利点です。

「動 画」レモン味のタブレットお菓子を使って

□色の比較用に元の紅茶を用意しておくとよいでしょう

「解 説」

基本は色素の酸や塩基による構造変化です。紅茶に含まれる代表的な植物色素としてはテアフラビンというカテキン(ポリフェノールの一種)が挙げられます。テアフラビン中の-OHは水溶液中では塩を作って-Oとなっているのですが、レモン汁のクエン酸により-OHに戻り、発色しにくくなるのです。フェノールは、極めて弱い酸で、より強い酸(クエン酸はpH2に近い)によって、いわゆる弱酸遊を起こします。弱い酸である色素が遊して、発色の弱い形になるわけです。なお、重曹(炭酸水素ナトリウム)などで酸性を弱めていくと、紅茶の色は次第に濃くなっていくことが観察されます。

□サブタイトル:何の紅茶(こっちゃ)?

□学習項目:酸と塩基 指示薬


▽このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。


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