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水中に薄い空気膜を取り込んだ球体「アンチバブル」を作ります。アンチバブルは、ふつうのシャボン球とは違い、薄い空気層がシャボン液を包む構造をしています。空気と接触している面にはセッケン分子の疎水性の部分が並び、石けん水側には親水性の部分が内部に向かって並んでいるのです。シャボン液に色素を用いてカラフルにする工夫もしてみました。

実験プリント編

「キーワード」 油セッケン 界面活性剤 親水基・疎水基 脂質と加水分解

「準備物」500〔mL〕ビーカー 台所用液体洗剤 ストロー

「操作手順」WEB非公開

「注意事項」

  1. ストローの太さにより、泡のでき方にかなり違いがでる。うまく、できない場合は、滴下する高さやストローの角度を調整してみる。
  2. ストロー側の洗剤溶液に食紅で着色しておくと視覚的な効果が得られるが、使用量は、界面活性に影響が出ない程度にとどめる。

「解 説」

1.水中にシャボン玉ができる:空中に浮かんでいるシャボン玉は、石けん水の薄い膜で出来ています。外部と内部に向かって、空気と接触している面にはセッケン分子の疎水性の部分が並び、石けん水側には親水性の部分が内部に向かって並ぶ構造です。実験で生成させた水中シャボンは、これとは逆の構造をしているので、アンチバブルと呼ばれているわけです。水中では薄い空気の膜を取り込んだ球体で…

…省略…

⒉.アンチバブルのでき方:ストローから洗剤を滴下すると、滴下液とビーカー側の水面との間に波が起こり、逃げ切れなかった空気がそのまま滴下液に引きずられて水中深く入り込みます。滴下液が空気層の内部でまとまり、安定した球体を形成するのでしょう。生成したアンチバブルは、空気層のために上方に浮かび上がってきますが、滴下側の密度を少し大きくすれば、水中で停留する様子も…

…省略…


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。

◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)


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