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化学基礎実験_NOTE

「動 画」実践記録

No.5  解説のみ

「表 題」

炎色反応による成分分析

「目 的」

金属種によって特定の光を発する炎色反応の観察とその応用によって有機化合物中に含まれるハロゲンの存在を確認する。

「概 説」

1.電子の振る舞いによる光:原子中の電子は、通常は基底の軌道に存在するが、外部から[  エネルギー  ]を与えられることにより、外側の軌道に移動するということが起こる。これが励起状態であり、元の基底状態に戻る際に余ったエネルギーを光として放出する。ところが、もともと電子は決まったいくつかの軌道にしか存在できないので、電子の持つエネルギーは、とびとびの[ 特定 ]の値にしかならない。従って、放出される光エネルギーの波長も特定の[ 色 ]を放つものとなる。

2.炎色反応:アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅などの金属塩を炎に入れると、その金属特有の色を発することがある。例えば、アルカリ金属のリチウムLiは赤い炎色を呈するが、電子が基底状態に戻る際に発する光の波長が赤に相当するのである。放出されるエネルギーEと振動数νは比例し、次式のように示される。

E = hv (h:プランク定数)

なお、人間に見える光(可視光線)の波長は、おおよそ400nmから770nmであり、その範囲より短いものを[ 紫 ]外線、逆に長いものを[ 赤 ]外線と呼んでいる。

2.気体状の原子が高温に加熱される必要がある。例えば、銅線を加熱するだけでは原子は蒸発しないが、塩素との化合物(塩化銅)になると沸点が低くなる。イオン結晶が熱により解離し、原子化しやすくなるのである。また、教科書の炎色反応の実験では、[ 白金  ]線がよく用いられるが、非常に安定でイオン化しにくく、融点(3825℃)も極めて高く、他の金属イオンの観察の妨げにならないからである。

3.プラスチック中の塩素の検出「バイルシュタイン試験」:銅線を加熱しても銅の沸点は2630℃と高いので、銅は蒸発せず炎色反応も起こらない。しかし、プラスチックのような[  有機  ]化合物の燃焼の場合、含まれる塩素がラジカルとなると、熱せられた銅の表面で塩化銅(ⅠまたはⅡ)を作る。その一部が気化し、緑色の光を発するというものだ。フリードリヒ・バイルシュタインが考案した簡単なハロゲンの検出法(フッ素は不検出)である。


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