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ドライアイスが昇華して生じた二酸化炭素が酸として働くため、事前に加えておいた指示薬の色が変化していくというものです。左がBTB、右が紫キャベツ色素で、あらかじめアンモニア水でアルカリ性に調整してあるところに、ドライアイスの小片を投入します。

フェノールフタレイン溶液だと鮮やかな赤紫色が消えるのでこちらもお勧めです。何本かのシリンダーを用意しておき、時間差で小片を投入していくと、次第に色が変わっていく様子が観察できます。

「参 考」発生してきた気体を空のビーカーですくって、ビーカーを軽く振ると色が変わります。

「解 説」

弱い酸性を示す:二酸化炭素は酸性酸化物であり、水と反応して弱い酸性を示します。味見をしてみると、確かに酸っぱい感じがします。以下に反応式を示しますが、特に二段階目の解離度は著しく小さいものとなります。

H2O + CO2 ⇄ H+ + HCO3

HCO3 ⇄ H+ + CO32-

指示薬の色が劇的に変わるのは、やや塩基性に調整された水溶液を二酸化炭素が中和していくからです。フェノールフタレインは、赤紫から一気に無色透明になり、BTBは、青→緑→黄のように水溶液の色が連続的に変化する様子が観察できます。紫キャベツ色素は、もう少しカラフルな色変化が楽しめます。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




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