石を重ね合わせてこすると、触れている部分でオレンジ色の発光が観察されるというものです。付近の空気中の窒素分子が励起されてプラスマ状態が生じているらしいです。
力学的な摩擦によるエネルギーが熱とともに、石付近の空気中の窒素分子をエネルギーの高い状態に励起すると考えられます。このエネルギーの高い状態がプラズマと呼ばれる、原子でも分子でもイオンでもない微妙な状態なのですが、不安定なため、すぐに安定した基底状態に戻ります。その際に余剰のエネルギーが放出され、光エネルギーに変換されたものが観察されるようです。基本は、セーターを脱ぐ際に起こる静電気のパチパチと同様の現象と考えられます。
用いた石は、石英片岩というもので、二酸化ケイ素の含有量が多く、やや白く透明な部分が大きいので、発生した光が反映されて、石が光っているように見えるのでしょう。
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。