天候(気温や気圧)によって結晶の様子が微妙に変化します。かつて気象判断に用いられたという古典的な科学教材。
「画 像」自作のストームグラス:蛍光色素を加えています
□成分構成は…ショウノウ 5.0 g 硝酸カリウム1.3 g 塩化アンモニウム 1.3 g 無水エタノール16 g 純水16.5 g 着色剤(フルオレセインアルカリ溶液数滴)
これを70-80℃くらいで湯せんし、いったん完全に溶かしたのち放冷します。その後は、室内にしばらく静置するのみ。気温が高ければ溶解し、低くなると再結晶を繰り返すわけですが、一定期間を経て木の葉のようなふわふわな結晶となり、ストームグラスっぽくなってきます。ただし、その地域の年間平均気温などを考慮して、成分濃度(特に水量)を調整する必要はあります。
なお、かつて航海士が天候の変化の判断材料としたらしいですが、これから起こるであろう気温や気圧の変化がそう簡単に結晶に反映されることはないでしょう。
「動 画」市販のストームグラス
□既製品:夜間にゆっくり冷えて翌朝には大きくシャープな結晶になることを繰り返します。ネットで数千円で購入可能です。
◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、解説の一部を非公開にしてあります。操作には一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。
◇著書(単著):『サクッと!化学実験(dZERO)』『高校教師が教える化学実験室』『実験マニア(亜紀書房)』