• 教材や実験の開発情報

電磁石とリードスイッチを組み合わせて、回転し続けるハンドスピナーと周期的に発光するLEDを観察できる教材を作りました。

「動 画」回り続けるハンドスピナー

「動 画」改良版(ショート動画)

「準 備」

工作用紙・ハンドスピナー・フェライト磁石・グルーガン・PETボトルキャップ・ガムテープ・ステンレスネジ・エナメル線・乾電池・LED・リードスイッチ・ハンドスピナー・リード線

「操 作」(動画内の解説を十分に参考にする)

  1. 工作用紙に簡単な回路図を描いておく。
  2. ハンドスピナーの羽部分(3個)にフェライト磁石を接着(グルーガン使用)し、PETボトルキャップにガムテープで固定する。
  3. ステンレスネジ(全長約4㎝)とエナメル線(0.4mm)を用いて電磁石を作成しておく。(約40巻)  → PETボトルキャップにガムテープで固定
  4. 乾電池・LED(2V)・リードスイッチ・ハンドスピナーを配置、リード線を仮接続しておく。特に、ハンドスピナー(キャップ台)は工作用紙の中央部分に配置すると良い。
  5. 乾電池の一方の側のリード線にスイッチ部を作成。その他のリード線で回路をつなげておく。
  6. 電磁石とハンドスピナー(フェライト磁石)の調整を行う。 →リードスイッチとハンドスピナー(フェライト磁石面N極)の中心を基本軸に、その軸と電磁石(の先端はS極)が約90°になるように調整する。

「注意・工夫」

  1. LEDの極性をチェックしておく。
  2. リードスイッチの面と距離をフェライト磁石と調整しておく。
  3. 電磁石の向きとフェライト磁石の角度調整について、磁界が作る角度(見えない)は実際には120℃となってN-Sが引き合ったり反発しあったりする構造になっている。しかし、電磁石のステンレスネジと作る角度(見える)は約90°になるため、ここの角度を90°と考えて調整する方が混乱がない。

「解 説」

 ハンドスピナー自体も摩擦が少なくて回転運動が減衰しにくいつくりですが、回転を加速~維持させるしくみになっています。ハンドスピナーの外側に永久磁石、近くにコイル電磁石を配置します。回路に電気が流れると電磁石が機能して、ハンドスピナー側の永久磁石に作用することになります。ただ、そのままだとN極とS極なら引き寄せっぱなし、同極(N-NかS-S)なら遠ざけたままとなって停止してしまいます。そこで、回路に「リードスイッチ」という磁石が近づいたときにだけ電気が流れるセンサーのような働きをする器具を組み込みます。すると、ハンドスピナー側の永久磁石が近づいたときにだけ電気が流れ、電磁石が作用して回転を加速・維持します。永久磁石が離れると回路に流れる電流がオフになって、電磁石は機能しなくなりハンドスピナーは惰性で動き続けます。でも、すぐにまたハンドスピナー側の永久磁石が近づいてくるので、電磁石が機能して回転を加速・維持することを繰り返すという仕組みです。なお、この回路にはLEDを用いて、流れる電流のオンオフが観察できるようになっています。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。




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