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普段目にしている松かさ(まつぼっくり)は、種鱗部分が開いているものが多いですね。でも、湿度が高かったり水に浸したりすると、種鱗が閉じてスリムになってしまうのです。数日放置して乾燥させると、種鱗部は元通りに広がって松ぼっくりらしくなります。

「動 画」松ぼっくりインザボトル

「解 説」

容器の中の松ぼっくりですが、水に浸してスリムにしてから容器に入れ、乾燥してかさを広げた状態に戻ったものです。物は水にふやければ広がるという先入観が前提にあるので、ビンの中にどうやって入れたのだろうと不思議に思えることでしょう。

散歩などでよく見かける松ぼっくりの中には、閉じているものがあって、まだ熟していないものだと思っている人も多いかもしれません。実は、それらの松ぼっくりは、水分によってかさを閉じているものなのです。松のかさの部分(種麟)は、水を含むと閉じてスリムになってしまうのです。松の種麟は、タネに相当する部分で翼のような構造になっていて、落ちるとクルクル回って落ちて、天気の良い日に風にのって遠くに運ばれていきやすいのです。これによって、松が生存エリアを広げて、成長に適した環境を探しある可能性が高まります。逆に、雨の日には松かさを閉じるのですが、そのまま落ちて同じ環境にとどまって、環境の変化によって全滅してしまうことを避ける働きだと考えられます。また、濁流に流され泥の中に封じ込められたり、川や海にまで流されて、発芽成長に至らないということを避けるためのものかもしれません。これえらは、植物の生存戦略のひとつとして考えることもできるでしょう。


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