コーン内部には一定量の水分含まれていますが、加熱によってコーンの皮が破裂し水蒸気爆発が起こります。同時に粒内のデンプンのアルファ化が瞬間的に進行します。
「実験タイトル」ポップコーンが弾けるのを観察
「サブタイトル」コーンなに膨らむポップコーン
「学習項目」水 熱膨張 デンプンのα化
「準備物」「操作手順」WEB非公開
「解 説」
1.ポップコーンは水蒸気爆発の結果:ポップコーンには、皮が丈夫な種類のトウモロコシ(爆裂種と呼ばれる)が材料として使われています。普通に焼いたりゆでたりして食べる種類とは違い、硬質デンプンを強度のある種皮が被った構造をもっているものです。胚部分の両側に軟らかく水分を含む部分があり、10%を超える水分が含まれています。水は、加熱による熱運動により膨張しますが、硬く覆われたデンプン質に阻まれ、徐々に膨らむことができません。しかし、ついには限界に達し、水蒸気爆発を起こし、一気に膨らむのです。1 mLの水が、水蒸気になる場合の体積は、おおざっぱに次のように算出することが可能です。水の分子量は18 g/molなので、1モルの水がそのまま気体となり、22.4 Lの気体が100 ℃では体積が(273+100/273)倍に膨張し・・・
1/18 ×22.4×(273+100/273)≒1.7 L
わずか、1 mLの水が1.7 Lにもなるのです。実験では…
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2.白い部分はデンプンの泡:ポップコーンの食べる部分、すなわち白くて軟らかい部分ですが、これは粒内部のデンプン部分が膨張して弾けたものです。加熱して中身が十分に熱くなって、アルファ化したデンプンが水蒸気を包み込んだまま一気に減圧により、小さな泡になって固化したものなのです。白く見えるのは、気泡が細かく、光を乱反射するためです。ポップコーン作りと同様のお菓子で「ポン菓子」と呼ばれるものがあります。ポン菓子つくりには、穀類膨張機と呼ばれる製造機械が使用され、外皮のそれほど丈夫ではない穀物でもポップコーンと同様な圧力変化を人工的に作り出すことができます。機械内部を十分加圧したところで…
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◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。