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水流や水を蓄えている野菜に帯電しているものを近づけると引き寄せ合う力が働きます。これは、野菜に含まれる水分子が極性を持つことと関係しています。

「動 画」ペットボトルから水を滴下


「動 画」天井からつるしたネギが塩ビ管の持つ静電気に引き寄せられる。やはり、ストローよりも塩ビ管の方が電気をためやすいようだ。


「解 説」

  1. 化学結合における電荷の偏り

原子間の結合において、電子を引きつけようとする傾向を電気陰性度という指標で表します。ポーリングの値をまとめた表がよく知られていますが、例えば、水素は2.1、酸素は3.5、塩素は3.0というように数値化されているものです。この数値に差のある原子間の結合では、結合に関わる共有電子対が数値の大きい原子の方に引き寄せられます。塩化水素の場合なら、水素-塩素間で電子の偏りがあるため、ややプラスとマイナスに荷電する部分が生じるわけです。このように電荷に偏りがあることを極性があるといい、電気陰性度の値の差が大きいほど、極性も強くなります。

  1. 水が静電気に引き寄せられる

流水がまるで磁石に引き寄せられるように、流れ落ちるコースが曲がってしまいます。野菜の場合も、水分子に極性があるために起こる現象です。水分子は、構成する酸素原子と2つの水素原子が直角に近い角度(104.5度)で結合し、マイナスの電荷とプラスの電荷が偏る極性分子となっています。外部からどちらか一方に荷電した物体を近づければ、水のそれと逆の極性を持つ部分が引きつけられてしまうことになるのです。しかし、二酸化炭素分子のように、結合間には電気的な偏りがあっても、分子構造によって正負の電荷の中心が打ち消し合ってしまうこともあります。分子の極性の有無を判断する場合は、分子全体の構造を考慮する必要があるわけですね。


◇このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものがありますので参考になさってください。


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