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ヨウ素の昇華:ヨウ素と塩化ナトリウムの混合物を加熱しますと、昇華しやすいヨウ素が気体となり塩化ナトリウムは取り残されます。物質の状態変化を利用した混合物の分離の定番実験です。

「動 画」学生実験

「解 説」教科書的には、固体の物質が液体を経ることなく直接に気体、あるいは気体から固体に状態変化することとされています。実験では、ビーカーに少量のヨウ素と塩化ナトリウム混合し、ゆるやかに加熱しています。次第に、紫色の気体がビーカー内に充満してきますが、次第に冷却用水の入ったフラスコ面にキラキラしたヨウ素の結晶が析出してくるのが観察されます。塩化ナトリウムは、この条件では蒸発しないので、白い結晶のままビーカー底に残るというものです。

気体になりやすい分子結晶とイオンからなる結晶が分離される、わかりやすく定番実験として好まれていますが、注意点がいくつかあります。まず、昇華してきたヨウ素の吸入をできるだけ避けるため、十分な換気が必要です。ビーカーとフラスコの接する部分、特にビーカーの注ぎ口には、濡れた紙で厚めに封じておきましょう。さらに、終了後は、フラスコ底部の結晶を布でふきとり、指定のゴミ袋にまとめて、指導者の方が処分するようにしてください。(特に、屋内に放置しないこと)


このブログで発信する情報は、取扱いに注意を要する内容を含んでおり、実験材料・操作、解説の一部を非公開にしてあります。操作に一定のスキル・環境を要しますので、記事や映像を見ただけで実験を行うことは絶対(!)にしないで下さい。詳細は、次の3書(管理者の単著作物)でも扱っているものが多いので参考にして下さい。


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