葉緑素は、葉緑体に含まれる緑色の色素で、光エネルギーを吸収して炭酸同化を行うなど、光合成における重要な役割を果たしています。植物の葉から抽出した色素に光をあて、分光器を用いて色素が特定の光を吸収している様子を観察します。
「動 画」準備中
「サブタイトル」
「キーワード」光合成 クロロフィル 吸収スペクトル
「手 順」
「注意と工夫」
「解 説」
光合成色素クロロフィル:光合成では、光エネルギーが植物体内の光合成色素に吸収されATPの化学エネルギーに変換されます。その光合成色素としては、いくつか種類が知られていますが、特にクロロフィルがよく知られています。特にクロロフィルaとbが重要で、水と二酸化炭素より炭水化物を合成する反応に関与しているものです。実験では、可視光線に現れる黒い吸収帯を観察するのが目的です。光合成の効率は、青紫色(450nm)と赤色(650nm)付近で最も高く、これは色素クロロフィルのスペクトル吸収帯とほぼ重なっているのです。
関連して、クロロフィルに強い光(紫外線)をあてると、やや暗赤色かかって見えます。これはクロロフィルの蛍光であり、クロロフィルが吸収した光エネルギーをより長めの波長の光(赤系)として放出するためです。もっとも、実際の光合成では、エネルギーを蛍光として放出せず、水素伝達系を経てATPに貯えられるので、そのような蛍光は観察することはできません。
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