「模擬授業」実践記録
硝酸カリウムと硫酸銅の混合物から一方のみを再結晶させるというもの
<理科学習指導案>
日 時 令和3年5月12日(火) 3校時 11:50~12:40
場 所 都留市立文科中学校理科室
生 徒 都留市立文科中学校3年1組32名(男17・女15)
指導者 都留文科大学3年 YY
題材名 生徒実験「水溶液から結晶を取り出す」
水溶液から溶質を取り出す実験を行い、その結果を溶解度と関連付けて、理解する必要がある。その際、溶解度曲線や、質量パーセント濃度に触れ、水溶液を粒子のモデルで表現できるようにする。
溶解度曲線を用いて、物が水に溶ける量には限度があることを視覚的に理解させる。また、再結晶は溶解度の違いを利用して、混合物から純粋な物質を得る方法であることを理解させる。
このクラスでは、授業に積極的に取り組む姿が見られ、理科への関心が高い。そのため、生徒が興味のわくような視覚的に変化が起こる実験を行う。しかし、実験に積極的にとり組む一方で、発表や考察がおろそかになってしまう。
… 以上 計4時限
水溶液から、溶解度の違いを利用して純粋な物質を取り出そう。
・実験器具を入れるトレイ ・各班分の試薬以外の実験器具 ・黒板に貼って見える大きさの溶解度曲線 ・前に実験で使う試薬を用意し、どのくらい必要かを明確にしておく。
・学習指導要領(文科省)P.37,38
・溶解度曲線画像https://pigboat-don-guri131.ssl-lolipop.jp/831%20Dissolution%20and%20solution.html
【本時の展開】
学習過程 50分 | 学習活動 | 指導上の留意点 |
提示・導入 5分 | 前時までの振り返り 溶解度、溶解度曲線など、前時で学んだことを復習する。 めあて 物質の溶解度を利用して、混合液から、純粋な物質を取り出そう。 これまでの学習の中で純粋な物質を取り出すにはどのような方法があったか考える。 | 溶解度曲線のグラフを用意する。 今回実験で用いる硝酸カリウム、硫酸銅五水和物の溶解度曲線について触れる。 純粋な物質を取り出す方法として、蒸発との違いを説明する。 |
実験30分 | 実験の説明を聞く。 プリントを見ながらどのような実験を行うのか知る。 硫酸銅五水和物は青色、硝酸カリウムは白色の物質であることを確認する。 白衣に着替え、保護メガネをつける。 材料を班ごとに持っていく。 実験操作の概要・注意点の確認 概要・注意点 混合物の入った水溶液を加熱する。 全て溶けきったら水溶液が入ったビーカーを氷水の入ったビーカーにつける。 出てきた結晶をろ過し、取り出す。 取り出した結晶を観察する。 生徒実験生徒グループ内での役割確認 机上整理・実験器具・試薬配布:準備完了次第開始 生徒実験を行う。 実験操作終了。 観察記録の確認 考察:協議・意見交換 | 実験の説明をする。 必要なものが何かわかるように説明しながら机の前に置く。 色の違いを示す。また、硫酸銅五水和物は水に溶けても青色であることを示す。 白衣、保護メガネの着用を指示する。 硝酸カリウムと硫酸銅後水和物以外の準備物を班ごとにトレーに分け入れる。 指さしで示しポイントを絞る。 火器を使用するため、注意することを伝える。 温度計を用いて、結晶が出てきた温度を記録するよう指示する。また、結晶が出てくるのが遅い場合はガラス棒でつつくと良いと伝える。 ろ過の仕方を復習する。 混合物と比べてどのような違いがあるかを比較することを伝える。 机間指導をする。試薬以外の実験器具が机上に出ているか確認して回る。 試薬がどのくらい必要なのか分かりやすいように紙などで書いて前に置いておく。 進行状況把握:生徒のイスや服装、机上の整理状況などにも注意をはらう。また、できていない生徒へのアドバイスを行う。 早めに終わってしまった班には考察につながる声掛けをする。 観察結果:各班が出てきた温度を表にまとめる。 観察結果をもとに明らかになったことをまとめていく。 |
まとめ・評価・片付け 10分 | 実験結果発表 まとめ:反省点 片付け指示 | 穴埋め形式で指名して発表。 実験プリントの穴を埋める。また、溶解度曲線を示すことで、どうして結晶が出てきたのかを説明する。 洗浄・廃棄物・返却物・机上整理・火気等最終確認。片付けが終わった人から感想を書かせる。 |
固体の物質をいったん水に溶かし、再び結晶として取り出すことを( )という。 水に溶ける物質によって、ある量の水に溶ける物質の量は異なる。これを( )という。また、これをグラフに表したものを( )という。 |
結果 結晶が出てきた温度 1班 2班 3班 4班 5班 温度 |
はじめの混合物は、( )色の硝酸カリウムと( )色の硫酸銅五水和物の混合物であった。 ろ過して取り出した結晶は( )色だったので、取り出した結晶は( )の結晶だと考えられる。 |
めあて 物質の溶解度を利用して、混合液から、純粋な物質を取り出そう。 |
9.板書計画
【実験プリント】
実験:水溶液の性質~水に溶けた物質を取り出そう~ 教科書p111
実施日時: 天候 気温
年 組 番 班 氏名
「実験目的」
硫酸銅五水和物と硝酸カリウムの混合水溶液から、硝酸カリウムのみの純粋な物質を取り出す方法を調べる。
「準 備」
<器具>
50mLビーカー 200mLビーカー 洗ビン 薬包紙 温度計 ガラス棒 ガスコンロ 金網 ろうと ろ紙 三角フラスコ 軍手
<試薬>
硝酸カリウム 10g 硫酸銅五水和物 0.15g
「操作」
「観察」硝酸カリウムと硫酸銅五水和物の色の違い |
「観察」ビーカー内に結晶ができる様子 |
「観察」ろ過で取り出した結晶の様子 |
※混合物から取り出した結晶の色の違いなど
( )℃
混合物から取り出した結晶は何の結晶だろうか。
はじめの混合物は、( )色の硝酸カリウムと( )色の硫酸銅五水和物の混合物であった。
ろ過して取り出した結晶は( )色だったので、取り出した結晶は(
)の結晶だと考えられる。
固体の物質をいったん水に溶かし、再び結晶として取り出すことを( )という。
水に溶ける物質によって、ある量の水に溶ける物質の量は異なる。これを( )という。また、これをグラフに表したものを(
)という。
図 溶解度曲線
引用 ・溶解度曲線画像https://pigboat-don-guri131.ssl-lolipop.jp/831%20Dissolution%20and%20solution.html
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